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 「幻滅期に入ったクラウド市場の中で、疑似クラウドは生き乗れない」。IT調査会社ガートナージャパンの亦賀忠明バイス プレジデント(VP)兼最上級アナリストは、急速に普及するクラウド市場の課題を同社主催のセミナーで指摘した。

 同社によるとクラウドの幻滅期とは、これまでの過度の期待から現実とのギャップが起こっている期間だという。例えば、ユーザー企業はコスト削減を期待してクラウドを導入したのに、なかなか下がらない。ITベンダーもクラウド事業を進めたものの、あまり利益が上がらない。「既存システムを、クラウドという同じシステムにリプレースしているだけだから、ITベンダーは儲かるはずがない」と亦賀氏は言う。

最近は「仮想サーバーやアウトソーシングをクラウドだ」と説明するなど、いわば疑似クラウドを売り込もうとするITベンダーが出てきた。勉強不足なIT部門は信じるかもしれないが、クラウドに悪い印象を植えつけるだけだ。
 米ガートナーのスティーブ・プレンティスVPは同セミナーの講演で、「ITサービス会社トップ100の25%が14年までに市場から姿を消す。サービスレベルが低いため、SaaSからオンプレミスに移行するユーザー企業が30%ある」と大胆な予想をする。

 しっかりしたIT部門なら、そう簡単に擬似クラウドにだまされないはずだ。「クラウドの本質を理解しているかどうかが、ITベンダーを選定するときのポイントになっている」(亦賀氏)という。