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 2013年7月までのE★エブリスタは、それこそ国内最大級の小説やコミックの「投稿サイト」だった。王様ゲームなど書籍化された作品も、あくまで無料で誰もが読める投稿作品である。

 優れた作品はネット上で評判を呼び、出版社の目に留まるなどして書籍化に至ったわけである。ここで初めてマネタイズできる。もともとネットで発表された電子書籍がリアルの本になるという、一般的な流れとは逆の仕組みを作り出した。

 E★エブリスタの訪問ユーザー数は、毎日100万人を超える。210万件以上の作品に読者の厳しい目が注がれ、選び抜かれた一握りの作品のみが書籍化されて、初めてクリエーターにお金が還元されてきた。

 逆に言うと、大多数のクリエーターは作品を無料で投稿して大勢の人に読んでもらうことはできても、そこでお金を稼ぐことはできなかった。「自分の作品を世に出したい」「多くの人から感想をもらいたい」といった個人のニーズは満たせるが、「ほとんどの人はマネタイズできなかった。大当たりして書籍化されるか、1円にもならないかのどちらかしかなかったのです」(福島氏)。

 そこでエブリスタは、「自分の作品に自由に価格を付けて販売できるようにしたい」という思いを実現する方法の確立を、ずっと追求してきた。それをようやく形にできたのが、福島氏が構築した販売プラットフォームだったわけである。ここに至って、E★エブリスタは日本最大級の「投稿・販売サイト」を名乗れるようになった。「せっかくネット上に作品を出しているのにマネタイズは『紙(書籍化)』ですかと、いつも疑問に思っていました。今回、ようやくネット上でマネタイズできるようになったのです」(福島氏)。

 ちなみに現在では、読者の6割以上がスマホで投稿作品を読んでいる。そのせいもあって、クリエーターもスマホで作品を仕上げる人が多いという。小説なら、まずパソコンで一気に書き上げて、それを分割してスマホから投稿し、(多くの読者が使う)スマホの画面上で推敲・修正して完成させる。

 以前から「ケータイ小説」は存在するが、これは「スマホ小説」でもあるわけだ。

1日1話は無料だが、早く続きが読みたい人は有料でどうぞ

 とはいえ、これまで無料で読めた作品が急に有料になったら、誰も読まなくなるのではないか。クリエーターは有名作家でもないのに、作品にお金を払う人が本当にいるのだろうか──。こうした疑問は残る。