PR

 そこでエブリスタは「作品の続きをいち早く読みたい人は、有料で購入してください」という、課金システムを導入することにした。福島氏が構築した販売プラットフォームは、この仕組みを同社として初めて実装したものだといえる(写真2)。

写真2●エブリスタの販売プラットフォームを使った有料販売の画面。「エブリスタ図書券」を使って作品を購入する
[画像のクリックで拡大表示]

 実はE★エブリスタでは、会員登録した読者は全作品の中から「1日1話だけは無料」で読めるようになっている。そのため、先述したキスフレのような人気作品であっても、翌日まで待てば続きの1話は無料で読める(選択した1作品のみ、24時間読み放題になる)。

 しかし、「明日まで待てない」「一気に最後まで読み通したい」「今日中に他の作品も読みたい」といった熱心な読者もいる。そうした読者には、1話当たり40~120円で続きをバラ売りする。これがE★エブリスタの課金制度だ。

 つまり、キスフレが9月単月で約6000部売れたというのは、正確には6000話分の購入実績があったということを指す。同じ読者が、複数話を続けてまとめ買いしている場合も多い。なお、購入には「エブリスタ図書券」(100枚を105円で購入できるチケット)を使う。

 ここで大事になるのが、E★エブリスタでの「1話」という投稿の最小単位だ。「全く無名なアマチュアの作品に、いきなり高額なお金を支払う読者はほとんどいないでしょう。だから今回の課金システムでは、1話当たり最大40ページを1つの単位にして、その文量に対して40~120円の間で自由に値決めができるようにしました」と、福島氏は説明する。

 この仕組みを軌道に乗せようと、エブリスタは2013年12月31日までの期間限定で、クリエーターへの印税率を思い切って80%に設定した。2014年からは、通常レートの40%にする予定だ(ここでの印税は、販売額からエブリスタ手数料を引いた作者への支払い額のこと)。