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 2013年末から2014年2月初めにかけて、社会保障と税に関わる番号制度、いわゆるマイナンバー制度に関して、水面下で重要な“変化”が起こった。マイナンバー対応を踏まえた新年度予算案や特定個人情報保護委員会の設置のように、現時点で政府機関から一般向けに明示的な発表があったわけではない。だが、インパクトはそれらに匹敵するものだ。

呼称「マイナンバー」が政府文書に“復活”

 変化の一つは、「マイナンバー」という呼称が政府文書に1年弱ぶりに復活したこと。さらに、今後の政府の広報活動にも、全面的に用いられることになった。

 すでに内閣官房社会保障改革担当室は、「『マイナンバー』ロゴマークデザイン作成業務」の企画競争を2月6日付で公告。ロゴマークは、絵柄(シンボルマーク)とロゴタイプ(装飾された文字)を組み合わせたものとし、ロゴタイプに使用する語句を「マイナンバー」とすることと仕様書に明記した。マークは政府機関や自治体が制度の普及啓発のために、あらゆる広報媒体で使用する。

 もともと「マイナンバー」という呼称は、民主党政権時の2011年に一般公募で集まった807件の案から選ばれたもの(関連記事)。内閣法制局が作成した法案文書にも、カッコ書きで「(マイナンバー法案)」と記載されるなど、民主党政権では政府文書で広く用いられた。

 転機は、2012年12月の自民党への政権交代である。2013年初めに、ある会合での自民党議員の「前政権で決めた呼称は使わない」との発言が霞が関に伝わると、反応は速かった。国会に提出された新しい法案のカッコ書きの呼称は、「(番号法案)」に。3月に入ると、制度を所管する内閣官房社会保障改革担当室のウェブサイトをはじめ、政府文書から「マイナンバー」の文字が一掃された(関連記事)。