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<前回までのあらすじ>

  • 東京の中堅システム開発会社A社は、世の中のITビジネスが変化する兆候を捉え、社内に新組織「企画部ニュービジネス企画室(NB企画室)」を発足させ、最初の担当者として公募で開発部より異動した上田主任を充てた。だが上田主任は「段取りが悪く、計画性がない」という課題があり、開発部とギクシャクした。
  • この状況で、過去に「ある経緯」があって子会社に出向していた開発部の元エース・浮島氏が異動してきた。浮島氏は、上田氏のアイデアにダメを出すので、上田は当初こそ反発したが、次第に浮島氏の能力の高さなどに魅了されていった。
  • あるとき、上田氏は開発部の岡村補佐の挑発に乗って開発部と「品質改善企画合戦」をすることになった。上田氏は浮島氏の指導を受けたり、浮島氏の持つ200人のITに強い社外人脈と交わったりすることで、短期間に多くの知識、考え方などを学んでいった。
  • 開発部の提案は「テストの工夫」という目新しさのないものだったが、上田氏の提案は過去の作業データを大量に回帰分析して発見した「上流のプロセスの見直し」というA社にとって新しい画期的な企画だった。しかし開発部長は「よいアイデア」とは認めたものの、「前例がなく、コストもかかるのですぐに実現は難しいから、しばらく様子を見よう」という結論を出し、勝負なしでの終了となった。
  • この状況に精一杯考えてこの日に備えた上田氏は落胆し、開発部長に反論しなかった浮島氏に「裏切られた」と思い、何ともいえない脱力感を持ったのだった。