PR

 このように日々の業務をよく見て整理することで、組織の力をさらに引き出せる。旭硝子の情報システム子会社であるAGCアメニテックの山崎政輝氏と山岸孝久氏は、システム開発における品質向上とコストダウンという難題に取り組み、「プロジェクト管理室」という新組織の設置を社長に上申、新組織を発足させた。

 プロジェクト管理室は開発プロジェクトを始める前のレビューに加え、開発の進め方の指針となるルールや標準文書を定め、それらを社内に広げる活動をしていく(『「積年のテーマに道筋を付けて帰ってこい」』)。

 山崎氏と山岸氏が課題の分析や解決策の立案に作成した資料は、「ほぼそのまま、経営層へのプレゼンテーションやプロジェクト管理室に加わるメンバーに対する趣旨の説明に活用できた」という(『「物事を見る眼」は自分で鍛える』)。

部下とのコミュニケーションをいかにとるか

 以上の取り組みを進めるに当たって、重要なのは部下との意思疎通である。寄稿者はいずれも部下とのコミュニケーションや交渉の重要性を指摘していた。

 AGCアメニテックの山岸氏は「コミュニケーションについてのワークショップが一番記憶に残っている。(中略)私たち技術者は技術を知らない人たちに対して専門用語を使って説明してしまうことがままある。ワークショップを体験して、あらためて相手の立場に立って説明することの重要性を思い知らされた」と述べた(『「積年のテーマに道筋を付けて帰ってこい」』)。

 菱友システムズの鈴木氏は、「私にとって一番大きな学びだったのは、交渉のフレームワークを通じて考えることだった」と書いている(『交渉の成否は「口のうまさ」では決まらない』)。鈴木氏は「交渉準備ワークシート」を部下10数人、全員に対して個別に作り、部下とのやり取りに活用した。