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 「ホテル・カリフォルニア」という洋楽を知っているだろうか。12弦ギターが印象的なイントロを奏で、不思議な物語が幕を開ける。1976年にイーグルスが発表した「言わずと知れた名曲」。そう筆を進めようとしたが、ふと思いとどまった。考えてみれば、その当時、まだ生まれていない読者も少なくないはずだ。

 さて、この曲を鳴らして自宅で原稿を書きながら、大学生の娘に「知っているか」と尋ねると、「聴いたことがある」と返ってきた。どうやら、イントロの魔力は健在のようだ。

 筆者は、同名のアルバムをレコードで購入した。ただならぬ雰囲気を放つホテルのジャケット写真をながめ、幾度となくレコードに針を落とした世代である。

 そんなホテル・カリフォルニアに象徴されるクラウドサービス、“ホテル・カリフォルニア”クラウドがあるという。数千人の前でそれを披露し、「危険だから用心すべき」と警鐘を鳴らしたのが、米ヴイエムウェアでCEO(最高経営責任者)を務めるパット・ゲルシンガー氏だ。

でも、決して離れられない

 ゲルシンガー氏が“ホテル・カリフォルニア”クラウドに言及したのは、今年の5月、米ラスベガスで開催された「EMC World 2014」の基調講演である。バックに曲が流れるステージ上、歌詞を口ずさみながら、ゲルシンガー氏はクラウドの課題を指摘した。

 先に種明かしをすると、その課題とは特定のベンダーに囲い込まれる「クラウド・ロックイン」にほかならない。