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 私は,64ビットWindowsシステムを動かすために,デスクトップ・パソコンのCPUとマザーボードをアップグレードすることに決めた。仮想マシン・ソフトの「Virtual PC 2004」や「VMware Workstation 5.0」を動かせるように,十分なメモリーも搭載する。最終的にCPUは「Intel EM64T」対応品,マザーボードはチップ・セットに「Intel 925」を採用する製品に決めた。

 このアップグレードを検討したときに,インテルのデュアルコアCPUがリリースされていたら,それを選択していたかもしれない。しかし,その時の私は,高速な64ビット対応「Pentium 4」と最新のPCI Express対応グラフィックス・ボード,それに4Gバイトのメモリーを載せれば1年かそこらの技術の進歩には追随できるだろうと考えていた。

1Gバイトものメモリーが消えた
 各パーツが届き,それらを組み込み,電源を入れた。私の望む64ビットOSはまだ手元になかったので,「Windows XP Professional Service Pack 2(SP2)」と普段使っているいろんなアプリケーションをインストールし,追加のストレージを接続し,デュアル・モニター構成の設定をした。私が使うアプリケーションのほとんどは,利用するメモリー容量を制限している。例えば「Photoshop CS2」は追加メモリーが利用できる場合でも,「2Gバイトのメモリーが利用可能です」とレポートしてくる。4Gバイトのメモリーがあれば,メモリーを大量に使うアプリケーションを同時にいくつも稼働できるはずだった。

 Virtual PCの設定準備をしている間に,私はタスク・マネージャの[パフォーマンス]タブの中で,OSが物理メモリーの空きが3Gバイト以下だとレポートしていることに気がついた。ちょっと心配になり,私はシステムをリブートし,メモリー構成をチェックするためBIOS画面を開いた。BIOSとパワーオン時の自己テスト(POST)では,4Gバイトのメモリーを搭載していると表示しているが,普通は表示されないPOSTの間にシステム・リソースが,1126Mバイトのメモリーを使っているというメッセージが出ていた。

 私はマザーボード上のどのシステム・リソースが1Gバイト以上のメモリーを使っているかが分からなかった。米Intelのサポート・サイトを検索して,マザーボードのBIOSのアップデートがあるのを見つけた。問題の原因を突きとめたと思いBIOSをアップデートしてリブートしたが,まだ884Mバイトのメモリーがシステム・リソースに使われている。

原因はPCI Expressのメモリー食い
 私は300Mバイト分のメモリーを復活させたが,まだ膨大な量のメモリーが予約されたままなのが心配だった。今度は同社の技術サポートに電話をかけたら,問題は解決した。原因は,PCI Expressバスに挿したグラフィックス・ボードだった。PCI Expressは,マザーボード上にあるアドレス指定可能なメモリーに大きく割り込む。PCI Expressの設定空間はアドレス指定可能なメモリー空間のうち256Mバイトを予約する。さらにもう512MバイトがPCI Expressのポートといくつかのビデオ関連機能のために予約されていた。さらにメモリー・アドレス範囲の最上部の70Mバイトかそこらが,BIOSと様々なシステム・デバイスのために予約されていたのだ。

 つまり,4Gバイトもの物理メモリーを搭載したコンピュータに投資したのに,私が得たのは3Gバイトをちょっと超える程度の当初想定していたのをはるかに下回るシステムなのだ。このマザーボードには,これ以上のメモリーを搭載できないし,64ビットOSを使ってもやはり3Gバイトのメモリーしか使えないのだ。

 この新しいPCシステムは,私の日常利用には十分過ぎるものである。だが,より収容能力のあるマザーボードと米Advanced Micro Devices(AMD)製のCPUを探すつもりだ。私のニーズを満たすベストなPCと,私が望むメモリー容量を実現できるものを。