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「片山さつき氏発言」に触発され、社会保険業務の業務・システム最適化計画を熟読した
 社保庁が「厚生労働省情報政策会議決定」として提示した社会保険業務の業務・システム最適化計画の記述には主語がほとんどない。主語がないというのは当事者意識がない表れだ。主語がない文書は、運営組織が決定していない段階で業務システムを企画・開発・設計してしまうことの難しさと危うさの両面を物語っているように思う。 [多田正行のCRM Watchdog, 2007年08月30日]

社会保険庁システムへの妻の怒りは正当か?
 国民年金に加入している妻は、加入記録をオンラインで調べるためのIDとパスワードを社会保険庁に申請した。しかし、申請時に入力したデータに小さな相違があり、IDを発行できない旨の通知が郵送されてきた。その相違の内容を知って、妻はぷりぷりと怒り出した。 [記者のつぶやき, 2007年08月24日]

「データのうっかり入力間違い」が引き起こす惨状
 データの誤りや抜け、実態とのかい離、これらを許した業務プロセスの不備。年金記録問題はこうした問題を世間にさらした。図らずもこの一件は、多くの企業に「データの品質管理」という古くて新しいテーマを再度提示した。ポイントは、データの入力時でどう誤りを減らすかである。 [記者のつぶやき, 2007年08月09日]

ITシステムから見た年金問題考察(3)
 年金記録の紛失問題を、システムの問題にすり替えることは断じて許せません。NTTデータも、我々IT側を代表し、主張すべきは主張して欲しい。政府・自民党はITを“犯人”として前面に押し出すことで、国民やメディア、野党の目をそらし欺こうとする魂胆のようです。 [戸並隆のSEは中流を目指せ, 2007年08月09日]

ITから見た年金問題考察(2)
 過去からの様々な杜撰な措置が積み重なった結果が、5000万件の宙に浮いた年金番号です。一挙に解決するのは不可能です。おそらく、社保庁の決断は「年金の裁定申請時に決着させる」だったでしょう。私が社保庁の担当者であっても、そう考えてあきらめただろうと思います。 [戸並隆のSEは中流を目指せ, 2007年08月02日]

ITから見た年金問題考察(1)
 情報システムを“犯人”扱いする田原総一朗氏や片山さつき氏の「年金記録紛失問題」への発言は、大衆そのものの感情を代表しています。コンピュータの問題にすり替えれば、それで世論の混乱は収まるかも知れません。しかし、我々SEがほっておけることではありません。 [戸並隆のSEは中流を目指せ, 2007年07月26日]

編集長インタビュー 【後編】批判は謙虚に受け止めるが社保庁システムは欠陥品ではない
 6月22日付でNTTデータの代表取締役社長に就任した山下徹氏へのインタビュー。「完成度の高いシステムを納めてきたと自信を持っています。メインフレームを使っているのが悪いという批判がありますが、90年代後半の稼働時期ではベストな選択だったと思っています」。 [『日経コンピュータ』編集長インタビュー, 2007年07月27日]

第87回 日本のお役所システムは無駄だらけ
 現在の年金のシステムは、社会保険庁がNTTデータに発注して出来上がったものだ。ところが具体的な利用契約を結ばずにNTTデータに発注していたことが明らかになり、厚生労働大臣はこの取引を見直すことを検討すると発表した。社会保険庁がNTTデータへ支払ったデータ通信料が、2005年には、なんと840億円にも達している。大前研一氏によるコラム。 [「産業突然死」の時代の人生論, 2007年07月25日]

年金情報システムの不備の要因は「不明確な責任体制」、リスク/品質/人的資源管理に問題
 「公的年金を記録・管理する情報システム」の不備の最大の要因は、「情報システム構築・運用の責任者や責任体制が明確でないこと」にある――。 [調査・統計ニュース, 2007年07月25日]

片山さつき議員の「システムは数カ月でできる」発言に思う
 6月29日金曜日の深夜、テレビ朝日で「朝まで生テレビ」が放送された。与野党の国会議員が出席し、国民年金に関して意見を戦わせていた。その番組を見ていた筆者は、片山さつき衆議院議員の発言に、思わず起き上がって映し出されている画面を注視した。片山氏は「(新しい年金システムは)数カ月でできる」と発言したのだ。筆者は「どうやったら数カ月でできるのか説明してください」と画面に向かって叫びそうになった。 [多田正行のCRM Watchdog, 2007年07月09日]

「ねんきんあんしんダイヤル」騒動から考えるCRM(前編)
 年金記録問題に絡めて、新聞も、テレビも、連日「ねんきんあんしんダイヤル」を報道している。CRMとコンタクト・センターについての専門知識と経験をベースに、新聞やテレビとは違った切り口からねんきんあんしんダイヤルを批評してみよう。 [多田正行のCRM Watchdog, 2007年06月26日]

「ねんきんあんしんダイヤル」騒動から考えるCRM(中編)
 前回に続き、「ねんきんあんしんダイヤル」をCRMの切り口から批評する。報道では、現在640ある電話相談のブース数を200増設する。最終的には1000ブース以上にすると伝えていた。泥縄式とはこのことだ。ねんきんあんしんダイヤルは万単位のブースでないと対応しきれない。電話以外の手段を使うことが現実的だ。 [多田正行のCRM Watchdog, 2007年06月28日]

「ねんきんあんしんダイヤル」騒動から考えるCRM(後編)
 前回に続き、「ねんきんあんしんダイヤル」をCRMの切り口から批評する。どう考えてもいま社会保険庁が公表しているアプローチでは、市民の要求を満たすことはできない。だが、とりあえず着信呼が何らかの形でつながる状態、つまり話中にならないようにしたいのであれば、邪道だがやり方がある。 [多田正行のCRM Watchdog, 2007年07月05日]

社保庁の「高コスト構造」は改められるか?
 社会保険関係システムは、他の社会インフラとなっているシステムと比べて並外れて巨大だとも思えないのだが、「年間1000億円」というコストの高さは、かなり目立っている。 [ 安延申の「注目NEWSのツボはココ」, 2007年06月26日]

年金記録問題が再度示した「データ品質問題」の憂鬱
 世論を騒がせている、社会保険庁の年金記録の管理問題。「年金問題は、『データの品質管理』という古くからの課題を再度示した」。こう語るのは、IT分野のアナリスト/コンサルタントの栗原潔氏である。栗原氏はマネジメント層への啓蒙が急務と語る。 [『日経コンピュータ』ニュース, 2007年06月20日]

名寄せで解決しない年金記録問題
 「システムでの対応は限界がある」。ある社会保険庁の職員はこう証言する。政府は、年金記録で“宙に浮いた5000万件”に対し「システムを開発して1年で名寄せする」とする。しかし、問題となっているデータの実態を見ればこの対策の実効性は低いといえる。 [『日経コンピュータ』NCレポート, 2007年06月18日]

年金問題で注目集める古くて新しい技術
 最近話題の年金問題、金融系企業の大規模統合/合併、預金のペイオフ対応、などなど──これらに共通する、ある重要な技術がある。「名寄せ」である。異なるシステムのデータを統合するとき、規制やルールによってデータを作り直すとき、顧客情報などの名寄せは常に大きな問題となる。 [記者の眼, 2007年06月15日]

やりきれない“動かないコンピュータ”
 年金問題に関する報道が連日繰り広げられている。この問題で露呈した数々の事実は、企業情報システムの構築・運用や、そのマネジメントにかかわる人々にとっても大きな示唆や問題を投げかけていると思うので、この観点から改めて考えてみたいと思う。 [記者の眼, 2007年06月14日]

謎が謎を呼ぶ「年金IT問題」
 参議院選挙を前に急浮上した「年金問題」。だが、何が本当に「問題」なのか、釈然としない人も多いのではないだろうか。 [記者のつぶやき, 2007年06月12日]