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ドメイン名はインターネット・ユーザーが毎日なにげなく使っている様々なアドレスの中にある。Part1では,このドメイン名の特徴と,いまドメイン名を知る意味を解説しよう。

 ドメイン名と聞いて何を思い浮かべるだろう。聞いたことはあるが,明確に答えられる人は意外に少ないのではないだろう。

 ドメイン名はインターネット・ユーザーが毎日なにげなく使っている様々なアドレスの中にある。例えばWebアドレス。http://www. nikkeibp.co.jp/の場合は「http://」と「/」に挟まれたwww.nikkeibp.co. jpがそれ。メール・アドレスなら@のうしろの部分。nnw@nikkeibp.co.jpならnikkeibp.co.jpがドメイン名である。

人間が識別しやすくするためのコンピュータ名

 ではドメイン名の正体は何か。それは,コンピュータ(あるいはコンピュータ群)に付けられた名前のことだ。

 インターネットにつながっているコンピュータはすべて,お互いを識別するための情報としてIPアドレスが割り当てられている。IPアドレスは,「172.16.3.144」のように表記される32ビットのビット列。IPアドレスはネットワーク上の場所を特定するために用いられるため,つなぐ場所によって使えるIPアドレスが決まる。コンピュータを別の場所に移動したら,IPアドレスも変更しなければならない。

 一方のドメイン名は,人間がそのコンピュータを識別するために命名したもの。コンピュータの場所を一切気にせずに割り当てることができる。

 もしWebサーバーにドメイン名が付けられていないと,ユーザーはアクセス先をIPアドレスで特定しなければならない。Webアクセスの場合なら,http://172.16.3.144/のように入力することになる。これではアドレスを会社名に関連づけられず,覚えにくい(図1)。

図1●ドメイン名の特徴
図1●ドメイン名の特徴
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永続性はIPアドレスより高い

 ユーザーの立場からすれば,ドメイン名の方がIPアドレスより信頼がおける。例えばWebサーバーが引っ越したとしよう。利用者がIPアドレスでアクセスしていたら,新しいIPアドレスを入手しなければアクセスできなくなる。しかし,ドメイン名でアクセスしていればそうした配慮はいらない。昔のままのWebアドレスを入力しても,コンピュータが新しいIPアドレスを見つけだしてくれるからだ。

 このドメイン名からIPアドレスを見つけだすしくみを「DNS」(domain name system)と呼ぶ。インターネット上にはドメイン名とIPアドレスを対応づける「DNSサーバー」が無数にあり,それらがドメイン名情報を分担して持ち合うことでドメイン名全体が管理されている。

 DNSサーバーのクライアント・ソフトは「リゾルバ」と呼ばれ,パソコンの基本ソフトの中にある。リゾルバは,ドメイン名をDNSサーバーに問い合わせ,対応づけられたIPアドレスを通知してもらう。Webブラウザや電子メール・ソフトは,リゾルバの力を借りてIPアドレスを入手しているのだ。

 ドメイン名とIPアドレスの対応づけは,1対1でなくてもよい。複数のサーバー(IPアドレス)に同じドメイン名をつけることも,1台のサーバーに複数のドメイン名を割り当てることも問題ない。管理者がDNSサーバーに登録すればいい。このしくみを利用すれば,ユーザー向けの名前に加えて,管理者向けの名前を同じサーバーに付けることもできる。

 インターネットが社会的基盤となりつつあるからこそ,ドメイン名の全体像をきちんと理解したい。ドメイン名はどう管理され,どう割り当てられているのだろう。