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 消費者の購買行動は、自分自身の行動に照らしてみても分かるように、この数年で激変した。例えば家電製品を購入する場合、一昔前なら家電量販店の店舗で担当者から製品の機能/性能/特長の説明を受け、価格を交渉し、配達を予約し…といった手順を踏んでいたものだ。

 ところが昨今では、ECサイト上で購入する製品のジャンルを検索し、性能/機能/価格を比較して(場合によっては、お薦め情報も受け取り)、個別の製品に対するユーザーの評判を確かめる。実店舗に製品の実物を確認しに行くこともあるだろうが、店舗を訪れる前に買いたいものの候補はおおむね決まっている。

購買行動の変化が販売者に迫る新たな対応

 購買に関わる行動を変化させたのは、インターネットの発達である。しかもこの変化は消費者だけでなく、ビジネス領域でも起こりつつある。企業の担当者の場合、購買するものを決定する際に、Webサイト上の情報、ソーシャルメディア上のユーザー評価、インフルエンサーの声などを活用し始めている。こうした、現在の購買者たちの振る舞いを「バイヤーズジャーニー」と呼ぶ。購買者たちの意思決定ステップを表現する言葉であり、販売者たちに情報提供方法やコンテンツのあるべき姿を示している。

 販売者は購買者の意思決定ステップを「検討」「評価」「決定」の3つに分け、各ステップで提供するべき最適な情報は何か、購買決定権限を持つ人は誰かなどを分析する必要がある。購買者の検討段階では、業界トレンド/事例などの情報、評価段階では互換性/テスト結果などの情報、決定段階ではROIやデモなど、購買者の要求に合わせた情報を速やかに提案できる体制を整えること、そしてマーケティング/セールスへの投資分配を的確に決めることが求められる。このようなバイヤーズジャーニーに即したマーケティング活動を構築するかどうかで、企業の売り上げは左右されかねない。