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 浮かび上がってきたのは、団体旅行ならではの不満である。最も多かった回答は「閉店時間が早すぎる」というもの。団体旅行で訪日する中国人客は、観光バスに乗って、免税店や観光地などめいっぱい詰め込まれたハードなスケジュールをこなす傾向が強い。夕食後の自由時間に、ようやくお目当てのお店で買い物できると思っても、デパートはすでに閉店していてがっかりする人も多いようだ。

日本旅行で不満に思ったことはありますか
日本旅行で不満に思ったことはありますか
(出所:図解中国トレンドExpress)
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日本旅行の不満点
日本旅行の不満点
(出所:図解中国トレンドExpress)
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 2位「時間が足りない」や3位「スケジュールがハードすぎる」という不満も、日本への不満というよりは団体旅行への不満と言える。

 団体旅行では〝ゴールデンルート“と呼ばれる東京から大阪間をめぐるツアーが多い。ゴールデンルートに訪日中国人の団体旅行が集中することで、8位「中国人だらけ」という不満も上がってくる。

 このような団体旅行への不満が、個人旅行という新たな旅行スタイルの変化を生んでいると言える。事実、筆者が昨年末に調査したところ、日本旅行をもう一度したいと思っている人のうち実に8割を超える人が個人旅行を選ぶと回答した。

不満点は「おもてなし」のチャンス

 SNS上に書き込まれた日本旅行に対する不満は、今後日本が観光立国になる上で解決しなければならない課題を浮き彫りにする。例えば7位の「サービスが悪い」という問題。これは殺到する中国人や外国人に対してお店側の店員数が不足していることや、外国人客に物怖じしてしまい無意識のうちに避けた結果、相手に不快な印象を与えてしまっていることが考えられる。

 中国語や英語ができないことを理由に接客自体を拒否してしまうのではなく、日本語でもいいのでまずは相手が「無視されている」「避けられている」と感じない接客が重要ではないか。訪日中国人の日本への不満の中には、企業や店舗のちょっとした改善や対策で対応が可能なものが多い。

 今すぐにでもできる対策を積極的に進め、中国人や外国人に満足してもらえる日本旅行を提供することで、リピート客を増やし訪日外国人増加につなげることができると考える。