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 2017年8月28日夜、記者の自宅に「LINE WAVE」先行体験版が届いた。メッセージアプリのLINEが開発する人工知能(AI)基盤「Clova」の音声入力機能に対応したスマートスピーカーである。

LINE WAVE先行体験版
LINE WAVE先行体験版
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 音声AIを搭載するスマートスピーカーといえば、米アマゾン・ドット・コムの音声AI「Alexa」を搭載する「Amazon Echo」や、米グーグルの「Google Home」、米アップルの「HomePod」など、米大手IT企業がしのぎを削る。LINEは先行体験版の出荷で、まずは日本語対応のスマートスピーカーをいち早く販売できた格好だ。

 LINE WAVEは外寸86mm×140mm×201mmで、重さは1.01kg。2.5インチの20Wウーファー(低音スピーカー)1個と1.0インチの5Wツイーター(高音スピーカー)2個を備える。マイクは4個搭載し、音声を複数の方向から捉える。

 WiFiは802.11b/g/n対応で、11aは認識しない。屋外でも使えるようにするため、屋内専用である11aを外したのだろうか。Bluetooth4.1に対応し、Bluetoothスピーカーとしても使える。

 現在のところLINE WAVEにできるのは、定額制音楽聞き放題サービスのLINE MUSICと連動した音楽再生と、天気予報、時刻の案内、アラーム設定などに限られる。ニュースの読み上げや他社サービス連携といった機能は今後のバージョンアップで対応する見通しだ。

 今回は先行体験版であることを前提に、ファーストインプレッションをお届けする。

スマートスピーカーとして最低限の機能は備える

 LINE WAVEを電源ケーブルにつなぎ、手持ちのiPhoneにLINE Clovaアプリを入れてLINEアカウントと連携、WiFiのSSIDを指定してパスワードを入力すると、すんなりと使えるようになった。

 記者は「ロボホン」や「Pepper」といった音声AIに触れる機会が多いが、Clovaの音声認識スピードについてはストレスを感じない。話し終えてから2秒ほどで何らかのアクションを返してくれる。

 説明書によればLINE WAVEを使うには、まずスピーカーに「Clova(クローバ)」と呼びかけ、緑ランプが点灯してスタンバイになったのを確認してから「明日の新宿の天気は?」などと音声コマンドを入力するという。ただ実際に使ってみると「クローバ、今日の天気は?」と続けて話しても認識してくれる。

 音楽再生中とそうでないときで、音声認識の精度が変化する印象はない。音楽再生中にも音声コマンドを認識できる機能はスマートスピーカーに必須であり、その点はクリアしているようだ。

 ただ、時々「クローバ」という呼びかけ自体を認識してくれないケースがあった。静かな場所で「クローバ」と呼びかけ、認識してくれる割合は7~8割ほど。2メートル以上離れると、かなり大きな声で話しかけないと認識しない。Amazon Echoのように「リビングに置いたEchoにキッチンから話しかける」といった使い方は難しそうだ。

 スマートスピーカーの先駆けであるAmazon EchoがSiriなど既存の音声AIと比べて高く評価された理由の一つに、専用端末ならではの音声認識精度の高さがあった。周囲がガヤガヤする中で6~7m離れた所から音声を認識できる音響技術を採用。「スピーカーやマイクの位置決めを含め、かなり難しいことをやっている」(国内家電メーカーの技術者)という。

 LINE WAVEの先行体験版は、音声認識の精度について、そこまでのすごみは感じられなかった。呼びかける角度が悪いのか、記者の声質が悪いのか、誤作動を避けるためにあえて感度を落としているのか。このあたりは、ユーザーと機器の双方に「微調整」が求められそうだ。