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 農業人口の減少や就農者の高齢化、耕作放棄地の増加など日本の食の原点である農業が岐路に立たされている。「もはや待ったなし」。内閣府の規制改革会議 農業ワーキング・グループの専門委員を務めるファーム・アライアンス・マネジメント代表取締役/松本農園プロジェクトマネージャーの松本武氏は日本の農業の置かれた状況をこのように表現する。こうした状況で期待されているのが農業のIT化だ。生産性向上、効率化、大規模化などを掲げ、海外ベンダーや大手ITベンダーのソリューションが話題に上ることが多い。だが、それに先んじて、農業者自らの手による現場発の農業ITが動き出している。


 農業からITサービスの会社が生まれる――。農業だけでなく加工、流通までカバーすることを農業の「6次産業化」と呼ぶ。だが農業の現場は、そのはるか先に進もうとしている。金沢農業はまさにそうした道を歩みつつある。

 金沢農業は、畑地、水田を合わせて約200ヘクタールの農地を耕し、国内有数の有機農業を展開する。この金沢農業の圃場の一部で今秋、センサー農業が始まる。ハウス栽培の水やりやハウスサイド(側面のビニール)の巻き上げ、ヒーターの稼働、送風などをセンサーが取得した温湿度や照度、土壌水分量などの値を基に自動制御する(写真1写真2)。

写真1●ハウス栽培の現場に自作のセンサーシステムを導入
写真1●ハウス栽培の現場に自作のセンサーシステムを導入
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写真2●設定したしきい値を超えると一定量の水やりを開始
写真2●設定したしきい値を超えると一定量の水やりを開始
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