前回の楽天に続き、機械学習や自然言語処理といった人工知能(AI:Artificial Intelligence)領域におけるヤフーの人材戦略について、Yahoo! JAPAN研究所 所長の田島玲氏(写真)に話を聞いた(聞き手=浅川 直輝)。

写真●Yahoo! JAPAN研究所 所長の田島玲氏
写真●Yahoo! JAPAN研究所 所長の田島玲氏
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ヤフーでは、機械学習や自然言語処理などAI領域に詳しい人材を、どのように獲得・育成しているのか。

 ヤフーでは、機械学習を使いこなせる人材を主に社内で育成している。例えば3、4年前、ユーザーの興味関心に応じてYahoo! JAPANのトップページに広告を出す「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」のロジックを、ルールベースから機械学習ベースへと全面的に入れ替えた。

 この結果、年間100億円ほどだった同事業の売り上げは、営業の努力もあって数倍に拡大した。加えて、開発に関わった数十人の技術者は、機械学習の応用に精通した人材に成長した。今では、ショッピング検索やニュース記事のマッチングといった異なる領域に機械学習を取り入れ、クリック数を向上させるなどの成果が出ている。

機械学習の手法を身に付けた技術者の横展開は、戦略的に行っているのか。

 そうだ。人材の横展開を加速させるため、ヤフーは2015年4月には「データ&サイエンスソリューション統括本部」を設置した。Hadoopなどのデータインフラの構築とデータの収集・蓄積、機械学習などによるサービス活用を手掛ける人材まで約300人を集約した組織だ。人材のリソースプールとして、様々な事業で活躍してもらう。