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利用目的などによってトレードオフも

 条件付きというのは「分析リストから個人が識別できないようにする」ことを指す。報告書では、年齢や性別、住所などは「同じような属性の人が必ずk人以上いる状態」にするk匿名化と呼ばれる加工をすることを条件としている。

 このほか、細かな利用履歴データのうち平均から乖離した特異値は外す、長期間の履歴は使わない、どの店舗でいつ買ったかという情報から自宅や職場などの推定につながらないようにする、といった点について配慮が必要だとしている。

 調査に参加したオプトの寺田氏は、「匿名加工の方法を事前に決めるのは難しい。DMを送る相手や利用目的に応じて、どの情報を細かくするか、粗くするかのトレードオフを考えていく必要がある」と指摘する。

 百貨店が新規顧客を開拓したいのであれば、既存顧客を除いた特定地域の詳しいデータが求められる。顧客単価を上げたい場合は、既存顧客の詳しい年齢や単価のデータが必要になるという。

 このように実務で匿名加工情報を利用する際には、データの性質を熟知して利用目的を明確にする必要がある。加えて、利用目的に応じて加工方法を変えなければならない。

 匿名加工情報の利用を希望するのであれば、どんな場面でどのような目的で利用するかを具体的に検討する必要がありそうだ。