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 ステークホルダーマネジメントは、プロジェクトの立ち上げ時から始まる。真のキーパーソンを見つけ、関係を築き、活発に議論できるような会議体を設ける。序盤からいきなり協力者を増やすことも不可能ではない。

 プロジェクトを立ち上げてからの序盤、PMはプロジェクトの目的・目標、スコープ、成果物一覧、スケジュール、予算などから成る「プロジェクト計画」を策定する。そうした計画の出来がその後のプロジェクトの成否を大きく左右するのはよくお分かりだろう。

 実は、プロジェクトの協力者を増やす上でも、この時期におけるPMの活動は極めて重要である。一般的な人付き合いと同様、最初が肝心。序盤でいきなり協力者を増やすことさえ可能だ。

 一方で、この時点でステークホルダーが後ろ向きになると、そのあと短期間で協力者に変えるのは難しい。

 プロジェクトの序盤において、協力者を増やすための重要なテーマは三つある。それは「真のキーパーソンを見つける」「キーパーソンと良好な関係を築く」「活発に議論する会議体を設ける」である。

 以降で、これら三つのテーマに分けて、第一線のPMが実践している現場のワザを見ていこう。

真のキーパーソンを見つけるワザ
まずマウントポイント役を探す

 利用部門の業務に通じていて、現行の業務やシステムに強い問題意識を持ち、周囲から信頼されている─。PMなら誰しも、そんな真のキーパーソンをつかまえて、各利用部門の実務代表者を集めた要件定義検討会に参加してもらい、協力者にしたいだろう。

 しかし実際には、PMが検討会の参加者の人選を利用部門に任せてしまっているケースが少なくないようだ(ITベンダーのPMであればユーザー企業のプロジェクト事務局に任せる)。「利用部門にどんな人がいるのか分からない」「利用部門の人選に口をはさむのははばかられる」といった理由はあるだろうが、人選を丸投げすると往々にして真のキーパーソンとはいえない人が任命される。