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方位検知方式

 方位を検知するには、何らかの方法でビームの方向を振るか、位相や振幅の差を測定することになる。表4に方位検知方式を示す。

表4●ミリ波レーダーの方位検知方式
表4●ミリ波レーダーの方位検知方式
出典:https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/data/automotive_
business/products_technology/technology_development/electronics_parts/details_
window.html
  • メカスキャン方式:空港のレーダーのように、機械的手段でアンテナの方向を変える方式。構成は非常に単純だが、機械部分が必要で小型化が困難な上に、スキャン速度が遅い
  • 電子スキャン方式:フェーズドアレーアンテナのように、複数アンテナ素子の出力を演算することで方位を求める。機械部分が不要でスキャンが速いが、分解能と演算量がほぼトレードオフになる
  • 位相モノパルス方式:2台以上のアンテナを並置し、受信信号の位相差で方位を検知する。位相が360°異なる別方位の信号を弁別するには、アンテナ間隔を狭くする必要がある
  • 振幅モノパルス方式:ビーム方向をずらした2台のアンテナで信号を受信し、それらの振幅差を用いて方位を検知する

 モノパルス方式はビーム方向を振る方式ではなく、1つのパルス波を受信できれば測定可能なため付いた名称である。同一信号の位相差または振幅差を検知するため、複数の信号が同時に受信されると方位を検知できないという欠点がある。

ミリ波レーダーの歩行者認識機能

 いよいよ本題の歩行者認識機能に触れる。

 歩行者認識機能を搭載したミリ波レーダーを開発しているのは、ドイツContinental社。1871年の創業以来タイヤを主力製品とするが、ブレーキや車両システムも手掛ける。2006年にMotorolaのカーエレクトロニクス部門を、2007年にSiemensの自動車電子部品部門を買収し、自動車の電子制御にも進出した。