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 その意味では、SnapchatはFacebookやTwitterといった以前からあったウェブサービスよりも寛容で、若者に対して自由度の高いコミュニケーションの場を提供している。これこそがコンテンツに揮発性を付与することの社会的意義と言えるだろう。

一つに収斂しないコミュニケーションメディア

 一方で、コンテンツを「なかったこと」にする動きには、犯罪や非行の温床になるとの批判も少なくない。それでも若者の行動を取り締まるばかりでは、その世代からの反発も必至だ。

 例えば米ルイジアナ州などでいわゆる「腰パン」に罰金を科す条例を導入する自治体も出てきている。大人の論理で規制するのは簡単だが、未成年は法的に大人に抗う術を持っていない。過度な取り締まりは見方によっては大人による一方的な抑圧になってしまう。

 いずれにせよ、若者にはその世代なりの価値観や行動様式がある。Snapchatはそれを斟酌している。

 FacebookはSnapchatに対し、30億ドル以上とも言われる買収オファーを複数回にわたって出しているが、Spiegel CEOはこれを全て拒否している。Spiegel CEOは、Snapchatのサービス内容以上に、その独立性が重要だと認識しているのかもしれない。

 そもそもユーザーの多くは電話、メール、SNS、オフラインといった多様なメディアを使い分けている。意識的か無意識的かにかかわらず、それぞれのメディアに応じて異なる人格(文体や扱う内容の取捨選択など)を形成している。