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 世界は大きな変化の渦中にある。現在35億人ほどの都市人口は、2050年には63億人に増加する見込みで、エネルギー需要は1.8倍、温室効果ガスの排出量は1.5倍、食糧需要は1.7倍、水需要は1.6倍に膨らむとみられる。

 将来の予想は難しいが、社会インフラの不足という課題の発生は明らかだ。ICT(情報通信技術)の活用により、そうした数々の課題を解決し、持続可能な社会の構築は不可能ではない。インフラの要所要所に取り付けたセンサーから得られる大量のデータを利用し、社会インフラの効率的な維持管理ができる。

 しばしば指摘されるように、日本には社会インフラの老朽化に限らず、少子高齢化や災害対策、資源・エネルギー問題といった課題が山積する。政府が先日、発表した「日本再興戦略」でもICTによるイノベーションの創出に加え、社会的課題の解決などがうたわれている。

 もちろん、企業1社の力で対応するのは不可能だ。このため、行政機関の情報を公開して民間企業がサービスなどに活用するオープンデータに代表される情報の流通や共有に加え、OSS(オープンソースソフトウエア)を通したIT基盤の共同開発の動きが広がっている。

ネットワーク帯域を動的に変更、SDNの実用化で変わる災害時連絡

NEC 取締役 執行役員常務 兼 CMO(チーフマーケティングオフィサー) 清水 隆明 氏
NEC 取締役 執行役員常務 兼 CMO(チーフマーケティングオフィサー) 清水 隆明 氏

 NECは、こうした動きに早くから参画し、重要な役割を担ってきた。クラウドを構築するOSSのOpenStackだけではなく、ネットワークをソフトウエアで動的に制御するSDN(ソフトウエア・デファインド・ネットワーキング)を実用化するOSS、OpenDaylightの開発に関与し、開発財団の設立メンバーにも名を連ねる。

 SDNが実用化すると、災害時の連絡が大きく変わる。これまでのハードウエアによる制御ではネットワーク帯域を動的に変更できない。SDNなら災害発生時に動画や音楽配信などに割り当てる帯域を絞り込み、メールや音声通話の帯域を確保する制御が可能になる。

 社会的課題を解決するICTはまだある。地球上で生成されるデータ量は2020年に4万4000エクサバイトに達し、2012年の15.5倍になるとみられる。デジタル化するセンシング、予知・予測のアナリティクスを経て、制御や誘導を担うアクチュエーションと、大量データから価値を抽出するソリューションが実用化されている。

 次世代の交通システムはアクチュエーションを視野に入れたものだ。車載センサーや道路センサーなどで取得した大量のデータは交通量の分析や事故の解析などに活用される。交通量などを把握したうえで、信号制御や道路標識制御といったアクチュエーションが実現すれば、交通渋滞の抑制やCO2排出量の削減につながるだろう。

 医療・福祉の分野でも期待を集める。医療機器や様々なセンサーでセンシングするだけでなく、最近、身体に貼り付けるパッチ型をはじめ、飲み込むタイプのセンサーも開発されている。それによって取得した大量のデータをもとに、アナリティクスを活用した診察ができるだけでなく、分析結果を健康管理や創薬などのプロセス改善にも役立てられる。

図 ICTによる社会インフラの高度化
図 ICTによる社会インフラの高度化
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ICTとインテグレーションで実現、明るく希望に満ちた暮らしと社会

 社会的課題の解決に役立つ可能性を秘める一方で、サイバー空間の安全安心を損なうセキュリティ上の脅威の増大にも目を向ける必要がある。ここ数年、サイバー攻撃が急増しており、表面化した事件や事故はごく一部。攻撃を受けても気付かないことも少なくない。

 かねてからNECはセキュリティの確保に力を注いできた。国内のセキュリティ専門会社各社とのコラボレーションにより、今年6月に本格稼働したサイバーセキュリティ・ファクトリーはその一例。また、国際刑事警察機構(インターポール)と提携し、シンガポールにセキュリティ・オペレーション・センターを開設する予定だ。

 NECは、Orchestrating a brighter worldという社会ソリューション事業のメッセージを掲げ、SDN、ビッグデータ、クラウド、サイバーセキュリティ分野に経営資源を重点的に投入している。ICTアセットやインテグレーション力を活かし、様々な分野で「人が生きる、豊かに生きる」ために不可欠な安全、安心、効率、公平という社会価値の創造を目指す。地域の人々と協奏しながら、明るく豊かな人々の暮らし、効率的で洗練された社会を絶え間なく支え続け、希望に満ちあふれた未来につなげていきたい。