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 顧客満足の改善に優れた企業に授与され、米国国家品質賞ともいわれる「マルコム・ボルドリッジ賞(MB賞)」の25周年記念カンファレンスに昨年、日本経営品質賞を受賞した日本企業の代表として参加した。興味深いことに講演した4つの受賞組織がそろって経営品質を向上させる重要な要素として企業文化と人材教育、社員の参画度の3つを挙げた。

 このうち、社員の参画度は仕事に対するやりがいに置き換えてもよいが、残念ながら日本では仕事への意欲がある社員が少ないという調査結果がある。米国の世論調査会社、ギャラップの調査によると、会社に対しエンゲージメント(会社に愛着心を持ち、仕事に意欲があること)のある社員の割合は、米国が30%でトップで、オーストラリアと英国、ドイツなどが続いた。日本は平均にも届かず7%にすぎなかった。

人材ではなく「人財」と考え、貸借対照表の無形資産に

シスコシステムズ 代表執行役員社長 平井 康文 氏
シスコシステムズ 代表執行役員社長 平井 康文 氏

 どうしたら社員のエンゲージメントを高められるのか。社員を人材ではなく「人財」と位置付け、貸借対照表の無形資産のように考えるとエンゲージメントを高める様々な施策が見えてくる。

 組織には野球型とサッカー型があるといわれる。野球は攻守が明確に入れ替わるのに対し、サッカーは選手が縦横無尽に動き、攻守にダイナミズムがある。これまで私は野球型からサッカー型に変えるべきだと考えていたが、最近、サッカー型より進化した組織が世の中にあることに気付いた。それはオーケストラ型の組織である。オーケストラに所属する演奏家は、それぞれが担当する楽器のパートだけを演奏するが、全体を合わせると見事なハーモニーを奏でる。

 オーケストラ型の組織では、社員一人ひとりがアーティストである。カナダの著名な経営学者、ヘンリー・ミンツバーグ氏は「経営はアートである」と語っている。アーティストである社員一人ひとりの能力や資質を最大限に活かし、全体としては見事なハーモニーを構成することが21世紀の知識社会における新しい組織の姿だ。

 社員一人ひとりの能力や資質を活かすには、多様性を認めた経営スタイルでなければならない。今後、企業経営にとってダイバーシティは必須のもので、競争優位性の発揮には欠かせない。しかし、いくら経営陣が掛け声をかけてもダイバーシティを実践できるわけではない。その成否のカギを握るのはワークスタイルの革新だ。在宅勤務やテレワークなど多様な働き方を制度面や環境面でサポートしなければ画餅に帰してしまう。

 シスコシステムズはダイバーシティを高めるための人事プログラム、社員が生き生きと仕事ができるための様々な制度を整えている。その一環として、ワークスタイル革新に役立つ当社のコラボレーションソリューションを活用し、いつでも、どこでも、どのようなデバイスからでもオフィスにいるときと同じように仕事ができる環境を整備している。社員はスマートフォンやタブレット、パソコンなど様々なデバイスを使って自宅や外出先など多彩な場所で仕事を進められる。いずれのデバイスからもビデオ会議に参加できるのでフェース・ツー・フェースのコミュニケーションを図れ、意思疎通や情報共有はオフィスにいるときと全く変わらない。

図 いつでも、どこでも、仕事ができる環境を整備
図 いつでも、どこでも、仕事ができる環境を整備
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 政府の産業競争力会議でも当社のコラボレーションソリューションをご利用いただいた。議員の1人、慶應義塾大学の竹中平蔵教授は出張先のシンガポールからビデオ会議システム「Ciscoテレプレゼンス」を使って会議に参加されたことがある。竹中教授は「シンガポールからは、総理官邸の産業競争力会議にネット中継で参加した。シスコシステムズの装置を使って中継したが、極めて質の高いサービス内容だった」とTwitterに書き込まれている。

コミュニケーション改革で中堅中小企業も機動力が向上

 当社のコラボレーションソリューションは中堅中小企業でも使われている。ビール風味炭酸飲料「ホッピー」で注目のホッピービバレッジもその1社だ。ビジネスの機動力を高めるため、コミュニケーション改革プロジェクトを立ち上げ、その一環として採用した。

 石渡美奈社長は「当社のような小さな企業こそ文明の利器を投入し、効率的に働ける環境を整備し、社員一人ひとりのパフォーマンスを向上させていくことが大切だと思います。どこにいても社員の表情を見ながらコミュニケーションを図れるようになったほか、社員は子育てをしながら仕事に取り組めたり、語学や習い事に取り組んだりし、ライフスタイルに変化を及ぼしています。すべての社員の生き生きとした人生の実現につながると確信しています」と話す。

 当社はチャレンジを重ね、時には失敗をしながらもダイバーシティを高めるため、ワークスタイル革新に取り組んできた。その経験を活かし、ワークスタイルの革新に取り組む企業のお役に立ちたい。