PR

 社会と経営環境の急激な変化によって、新興国、先進国ともに様々な課題が浮上している。例えば、新興国では都市部に最新の技術を導入したインテリジェントビルが立ち並ぶ一方、地方には送電線が行き渡っていないようなところもあり、インフラ整備が大きな課題だ。先進国に目を転じると、製品開発からアフターサービスに至るバリューチェーン(価値連鎖)を革新する動きが加速しているが、必ずしも期待通りの効果を発揮していない。

 テクノロジーを高度に活用したサービスを組み込むことによって、こうした課題の解決は不可能ではない。ビッグデータをはじめIoT(インターネット・オブ・シングス)、データアナリティクスという言葉が象徴するように、人やモノから発信される様々なデータを活用するようになってきた。現実に発生しているすべてのことをデジタルデータとして定量的にとらえ、分析し、インテリジェンスを加えることで、最適なサービスがイノベーションを起こす。それによって、ビジネスや社会を大きく変えることができる。

経験と勘でとらえた故障の兆候、代わりにセンサー情報で把握

日立製作所 執行役常務 情報・通信システム社 システム&サービス部門CEO 塩塚 啓一 氏
日立製作所 執行役常務 情報・通信システム社 システム&サービス部門CEO 塩塚 啓一 氏

 当社のお客様が海外の生産拠点で導入を検討している設備保全の事例はその1つだ。このお客様は海外の生産設備の稼働率を日本と同水準にするため、メンテナンス業務を改善し、突発的な故障による損失の回避を目指していた。日立はそれを実現するため、まず日本国内で設備の部品が発する大量の振動データをセンサーで収集し、分析することで故障箇所を特定し、故障予兆を検知するための監視ポイントを突き止めた。さらに予防保全の投資とその効果を測るためROI(投下資本利益率)の見える化も図った。

 日本の生産拠点では、現場のベテラン技術者の長年の経験と勘によって故障の予兆をとらえる。従来なら専門家の頭の中にしかなかった知見や技能は設備部品に取り付けたセンサーから集まった膨大なデータの分析によってデジタル化し、それをビジネスや社会に役立てられるようになった。設備保全に限らず、ビッグデータの利活用は様々な分野でイノベーションを起こす可能性を秘めている。

 ビッグデータの利活用には、膨大なデータを分析し、隠れた意味を解読できる深い知見と確かな技術、高度なノウハウが欠かせない。日立はビッグデータを利活用し、新たなビジネス価値を創出するため、「経験価値」の視点からサービス改革、業務改革をお客様と協創する「Exアプローチ」、事業価値の定量評価手法「ビジネスダイナミクス」といった独自の手法を用意する。それによってビジネスの構造を分析し、ビッグデータの分析から得られる新たな気付きがビジネスに及ぼす効果やその評価を明確化することで、新たなサービスや価値を生み出す。

図 情報活用によってサービスを革新
図 情報活用によってサービスを革新
[画像のクリックで拡大表示]

 先ほど紹介したセンサーによる設備保全は、設備のどの部品にセンサーを取り付け、どのようなデータを収集すればよいのかといった監視ポイントを突き止められたことで実現できた。半導体から鉄道、プラントまで様々な製品を開発・製造してきた日立の経験とノウハウが活きている。

協創で生まれるイノベーション、新サービス、ビジネスが実現

 世の中に大きなインパクトを与えるイノベーションは、1社で実現できるものではない。日立は、経営や業務のノウハウを持ったお客様、そして専門領域の知見を持ったパートナー企業との協創を重視している。そうすることで、新しいビジネスモデルの創出やバリューチェーンの改革は実現する。英国のマンチェスター地域国民保健サービスと共同で展開するヘルスケアサービス向上のための実証プロジェクト、日産自動車と損保ジャパンと当社の3社が協業して実現したテレマティクスデータを活用したサービスといった形で、協創による新しいビジネスやサービスが現実のものになっている。

 これからの社会に求められることは、経済成長と社会課題の解決を両立することだ。社会インフラの革新、ビジネスの成長、安全・安心な生活の実現を図るには、政府、自治体、企業、生活者などから発生する情報を利活用し、サービスを革新する必要がある。それには「情報活用」と「つなぐ」ことが欠かせない。

 日立は、長年蓄積したインフラ技術と高度なITを組み合わせた社会イノベーション事業に全社を挙げて取り組んでいる。社会やお客様が抱える課題を一緒になって見い出し、One Hitachiでその解決に取り組んでいく。