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 LibreOffice Conference中最大のセッション数だったのが開発トラックです。様々な興味深いセッションはありましたが、iOS、Android、そしてライトニングトークですがHTML5と、プラットフォームを広げるようなセッションがあるのが印象に残りました。

マルチプラットフォーム、高速化など活発な開発者向けトラック

 Androidについては残念ながら機会を逸しましたが、iOSについては米CloudOnのPtyl Dragon氏の「LibreOffice Architecture for iOS Document Editor」(iOSドキュメントエディター向けLibreOfficeアーキテクチャー)をセッションに参加しました。

 このセッションでは、LibreOfficeのような巨大なアプリケーションをモバイルOSに載せるためのかなり立ち入った工夫を話していました。例えば、「範囲選択はオフィスアプリの中ではかなり画面書き換えの性能が求められる処理なため、OSに任せるのではなくアプリ側でレンダリングすべきである」「CPUの性能を使い切るためのマルチスレッディングの技術」「AppStoreの登録制限である60MBに抑えこむためにWriterでは使用していない部分のコアモジュールを大量に削り、なおかつライブラリもiOSが提供しているものに置き換える」といった内容です。

 エンドユーザーの視点から際興味深かったセッションのひとつが、オープンソースのサポートやコンサルティングをビジネスとする英CollaboraのMatus Kukan氏とMichael Meeks氏による「Accelerated, Threaded XML Parsing」(加速され、スレッド化されたXMLパーシング)です(写真1)。

写真1●4.2と4.3、参照実装の比較について話すMichael Meeks氏
写真1●4.2と4.3、参照実装の比較について話すMichael Meeks氏
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 デスクトップ環境では大抵CPU性能に余力があるため、もっとマルチスレッドを使うべきといった話がありました。XMLのツリー構造はそれぞれの枝を並列に読むことができるためマルチスレッド化しやすい。そこで特にCalcにおけるOOXMLの読み込みで、読み込み・パースと計算にそれぞれ別スレッドを割り当て、それをシートごとに並列。そうすることで、LibreOffice 4.2に比べると4.3では数倍の高速化、OOXMLの参照実装に比べても遜色ない速度が出るようになったということです。