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 米アップルが発表した2016年第2四半期決算は、これまでと違う意味で「歴史的」なものとなった。13年連続記録してきた増収増益が途切れたからだ(関連記事:Appleの1~3月期決算は減収減益、iPhone出荷が16%減)。

 これまでの決算発表のタイトルは「Record」(過去最高)という文字が躍った。しかし今回は、その文字が掲げられることはなかった。

 戦略の転換を図る重要なシグナルであり、この決算期が終わる直前に発表・発売した「iPhone SE」「iPad Pro」といった新製品によって、先手を打ち始めている。

それでも豊富な手元資金

 留意しなければならないのは、アップルには十分な資金が入ってきているという点だ。今期は減収減益に転じたが、それでも、508億ドルの売り上げと、105億ドルの純利益が入ってきている。企業の運営にも、未来への投資にも、十分な資金がある。こうした背景を生かして、じっくりと、これまでのモバイル「デバイス」ビジネスの再構成と、新たなビジネスへの転換を図っていくことになるのではないだろうか。

 重要なことは、アップル以外の企業が、この数字を受けてどう行動するかだ。

 アップル以外の企業とは、モバイル市場で競合する韓国サムスン電子や中国シャオミ(小米科技、Xiaomi)などのスマートフォンメーカーである。アップルに部品を納入している台湾TSMCやシャープ、ジャパンディスプレイなども含まれる。iPhone/iPad向けにアプリを提供している企業の行動も問われる。