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 米Appleは2015年6月8日から12日(現地時間)にかけて開発者会議「Worldwide Developers Conference 2015」(WWDC 2015、WWDC15)を開催した(関連記事:WWDC 2015では「学習するiOS」とiPadの操作性向上に要注目)。ここで、新しいプラットフォームを二つ発表している。Apple Watch向けのOSである「watchOS 2」と、新しい音楽サービス「Apple Music」だ。

 今回はこの二つについて解説したい。

 「Apple Watch」は2015年4月24日に発売されたばかりだ。発表から2カ月もたたないタイミングで開催されたWWDC 2015で、次世代の「watchOS 2」が発表されることになった(写真1)。watchOS 2は、WWDC15で披露された他のOS(「iOS 9」「OS X El Capitan」)と同様、今秋に正式版がリリースされる。

写真1●Apple Watchと「watchOS 2」のイメージ
写真1●Apple Watchと「watchOS 2」のイメージ
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 WWDC 2015開催と同時に、開発者向けベータ版が利用可能になった。開発者はwatchOS 2に対応したアプリ開発に着手できるようになる。一般ユーザーにとっても、watchOS 2は、Apple Watchの活用範囲や役割を大きく変化させるものになるはずだ。

iPhoneの“リモコン”から脱却するApple Watch

 従来からの大きな変更点がいくつかある。第一に、アプリの核となる部分をiPhoneからApple Watchに移せるようになった。現在のApple Watch用アプリは、iPhoneにアプリ本体があり、そのインタフェースをApple Watchに表示する形で実装されている。いわばiPhoneアプリ用の“リモコン”がWatchアプリの姿だった。

 Apple Watchからアプリを起動すると、iPhoneとの間でBluetooth通信してiPhone側でアプリを起動し、その結果を再びApple Watchから取得して表示するという、1往復の通信が発生している。これが、アプリの動作の遅さにつながっていた。Apple Watchを日常的に使うユーザーにとってはストレスになっていることだろう。

 watchOS 2からは、Apple Watch上でアプリを動かせるようになる。iPhoneが近くになくてもアプリを利用でき、動作速度の向上が期待できる。加えて、Apple Watch本体でのWi-Fiによる通信も可能になった。バッテリー消費量は増えるものの、iPhoneなしでApple Watch利用できる場面も増える。