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 業界に特化したクラウドソリューションでは、日本IBMが提供を始めた「業界業務プロファイル」のような業界別のソリューションの展開が拡大する。クラウドサービスだけでなく、クラウドを基盤としたソリューションで、トータルでの収益拡大を図る動きが加速するだろう。

2015年はマーケティング力がさらに試される

 企業のクラウド導入は、クラウドファーストにより、「ロジャースの普及理論」でいうところの、本格的な普及期に入っていると考えられる。調査会社のIDC Japanが2014年7月に発表した「国内クラウド市場 ユーザー動向調査」では、ユーザー企業のパブリッククラウドの利用率が25.1%となっていた。イノベーターからアーリーアダプターといった先進的なユーザー企業から、アーリーマジョリティーがクラウドを採用する段階にあるといえるだろう(図2)。

図2●クラウドの採用はアーリーマジョリティーに広がる
図2●クラウドの採用はアーリーマジョリティーに広がる
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 クラウド事業者各社は、サービスのコモディティ化が進む中、創意工夫を求められている。自社の強みを訴求し、アーリーマジョリティーをどの程度囲い込めるかが、クラウド事業者の差異化のポイントとなり、各社のマーケティング力が試される年になる。

 2015年はクラウド事業者による価格競争、サービスの差別化など、競争が過熱し、グローバルレベルでのクラウドサービスの寡占化や集約化、再設計が進む年になる。クラウド事業者各社は、ユーザー企業の視点に立ち、高い付加価値を提供して差異化ができるサービスを、パートナー各社と協調を取りながら、効率的により多くのユーザー企業に展開することで、事業の拡大を図っていくだろう。

林 雅之(はやし まさゆき)
国際大学GLOCOM客員研究員
林 雅之(はやし まさゆき) 政府のクラウドおよび情報通信政策関連の案件を経て、2011年6月よりクラウドサービスの開発企画、マーケティングなどに従事。NTTコミュニケーションズで、クラウド・エバンジェリストとして勤務。主な著書『オープンクラウド入門』(インプレスR&D)、『「クラウド・ビジネス」入門』(創元社)
■変更履歴
 2ページ目の第4段落で、「日本の事業者では、NTTデータと日本ユニシスがメジャープレイヤーに位置付けられている」としておりましたが、ユニシスは日本ユニシスではなく米ユニシスだったため削除しました。お詫びして訂正いたします。本文は修正済みです。[2015/2/26 13:40]