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(イラスト・アニメーション:岸本 ムサシ)
(イラスト・アニメーション:岸本 ムサシ)

今回の回答者:
NTTドコモ R&Dイノベーション本部
ネットワーク開発部 IMSコア担当 主査
田中 謙次、立山 崇之

 VoLTE(ボルテ)は、LTE回線を利用した音声通話の技術です。NTTドコモでは、2014年6月からVoLTEによる通話サービスを開始しました。

 音の聞こえ方には個人差がありますが、VoLTE対応の携帯電話同士で通話したユーザーからは「VoLTEは音がクリアだ。VoLTEに比べると、従来の携帯電話での通話は音がこもった感じがする」という感想を多く頂戴します。

 VoLTEで音質が良くなった理由は、携帯電話同士がやり取りする音域が広くなったためです。

 人間には、周波数の値が大きいほうが高音に、小さいほうが低音に聞こえます。従来の携帯電話の音声通話では規格上、300Hz~3400Hzの周波数幅を利用できました。これは、人間の声の音域に合わせた周波数幅です。一方VoLTEでは50Hz~7000Hzと、低音も高音もより広い音域を扱えます。そのため、今まで以上の臨場感で、クリアな音が聞こえます。

 扱う周波数幅が広くなると、一見、音声の送受信に必要な通信帯域も大きくなりそうです。しかし、実際にはVoLTEで通話に必要な通信帯域は12.65kビット/秒、以前の携帯電話は12.2kビット/秒と、ほとんど変わりません。これは、音声の符号化技術「コーデック」が進化しているためです。従来の携帯電話ではAMR(Adaptive Multi-Rate/アダプティブ マルチレート)というコーデックを採用していました。VoLTEでは、AMRを拡張したAMR-WB(AMR-Wideband/ワイドバンド)を使います。これにより、必要な通信帯域の増加を抑えつつ、音質の向上を実現しているのです。