ドローン最大手の中国DJIが、個人向けの新型ドローン「Phantom 4 Pro」(ファントム4 プロ)を発表した。今年3月に発売した「Phantom 4」の上位機で、前機種の発売からわずか8カ月での異例の新機種登場となった。その背景には、ドローンでもカメラの画質を求める傾向が急速に強まってきたことがある。
フライトするPhantom 4 Pro。遠目にはPhantom 4と変わらない
1型の大型センサー+明るい広角レンズを搭載したカメラに一新
Phantom 4 Proのなめらかな白いボディーは基本的にPhantom 4と同じだが、目玉がカメラの刷新だ。1型の大型センサーと明るいレンズを搭載し、昨今の高級コンパクトデジカメ(コンデジ)並みに画質を高めたのがポイント。レンズは、35mm判換算で24mm/F2.8の明るいタイプで、特に周辺部まで高い解像力を確保。撮像素子は20Mピクセルの高画素タイプで、晴れた屋外を撮影することの多いドローンでは重要となるダイナミックレンジも大きく拡大したそうだ。
「Phantom 4の2/3インチの撮像素子では、やはり解像感やダイナミックレンジに物足りなさがあった。昨今、多くの高級コンパクトデジカメに1型センサーが採用されており、Phantomクラスの高性能ドローンも同等の画質が求められていた」(カメラ担当エンジニア)と語る。DJIジャパン社長の呉韜氏が「日本のエンジニアと日本のパートナー企業やサプライヤーに感謝する」と語る通り、カメラは日本のカメラ技術が生かされているようだ。