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 総務省のICTサービス安心・安全研究会が7月中旬に打ち出した中間取りまとめでは、クーリングオフとSIMロック解除の義務化という通信事業者にとって厳しい判断が下された。通信サービスの複雑化、多様化、そして料金横並びに業を煮やしての決断だ。これらの施策は“劇薬”であり、販売現場へ大きな影響を及ぼすことは必至と見られる。

図1●クーリングオフ、SIMロック解除の義務化を打ち出した総務省
図1●クーリングオフ、SIMロック解除の義務化を打ち出した総務省
消費者にとっては手厚い施策だが、通信事業者にとっては重い足かせがはめられた形になる。下線は本誌
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 中間取りまとめは、消費者に手厚い保護策が図られる一方、通信事業者にとって厳しい文言が数多く並んだ(図1)。懸案の電気通信分野におけるクーリングオフ導入については「店舗販売において複雑な販売がなされている場合も多い」「契約締結時点で利用者の契約内容の理解が必ずしも十分とはいえない場合がある」と、「販売形態によらず、クーリングオフを導入することは適当である」と判断を下した。

「消費者の意思形成が十分ではない」

 特定商取引法など他分野のクーリングオフは、訪問販売など不意打ち性が高い販売形態を主な対象としている。店舗販売を含めて“販売形態によらず”クーリングオフの対象とすることについて、構成員の間から「厳し過ぎるのではないか」という意見が飛んだ。ただ総務省は「通信サービスにおいては消費者の意思形成が十分な拘束力を持たないという観点から、販売形態によらずクーリングオフを導入する」とし、こうした意見を突っぱねた。