PR

 最近のグーグルの戦略を自動運転車を軸に分析したビジネス書。好敵手として取り上げるプレーヤーもタイトルにあるトヨタ自動車をはじめ、テスラモーターズ、アップル、フェイスブックと多彩。筆者が「はじめに」で主張する“異種格闘技戦”のように、自動運転車という技を仕掛けてきたグーグルの試合運び(ストーリー)を描いている。本書でユニークなのは、自動車が“端末”になり、ITインフラに組み込まれるという前提で、社会がどう変わるのかを展望していることだ。

 例えば「事故がなくなるから運転免許証や自動車保険が不要になる」といった自由な発想でありとあらゆる可能性に言及しており、楽しく読め進めることができる。特に自動車業界のこれからを、スマホの世界で起こったイノベーションでなぞらえるなどIT分野の読者にも親しみやすい書き方になっている。グーグル戦略の今を手っ取り早く知るには格好の一冊と言える。


Google vs トヨタ
泉田良輔 著
KADOKAWA発行
1512円(税込)