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 「IoT(Internet of Things)はビジネスをガラリと変えるパワーを秘めている」。ガートナー ジャパンの池田武史リサーチ部門 ITインフラストラクチャ&セキュリティ ネットワーク担当リサーチディレクターは、IoTの可能性についてこう語る。
 現在のビジネスの延長線上だけを見据えていては、IoTの真の姿は見えてこない。IoTがもたらす変革を理解するには、モノがインターネットにつながることによって波及的な影響を受ける様々な業種やサービス、商品を「掛け算」し、それによって生み出される新しい価値に目を向けなければならないと池田リサーチディレクターは強調する。

(聞き手は田中 淳=日経コンピュータ、構成は下玉利 尚明=タンクフル)

IoTの本質を捉えようとすると、とたんに曖昧になり、全体感でしか理解しにくい。IoTをどう理解し、今、何をすべきか。

写真●ガートナー ジャパンのリサーチ部門 ITインフラストラクチャ&セキュリティ ネットワーク担当リサーチ ディレクターの池田武史氏
写真●ガートナー ジャパンのリサーチ部門 ITインフラストラクチャ&セキュリティ ネットワーク担当リサーチ ディレクターの池田武史氏
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 IoTという言葉から、「あらゆるモノがインターネットに接続する」という概念であることは誰もが理解しているだろう。問題は、そこから先だ。あらゆるモノがインターネットにつながると、いったいどんな世界が広がるのか、それを具体的にイメージできなくてはならない。ガートナーでは、大切なのは「ビジネスがどう変わるか」という視点で捉えることだと強調している。

 一つの事例として、冷蔵庫がインターネットにつながるとどうなるかを考えてみよう。外出先からスマートフォンで冷蔵庫の中身を確認できるようになり、買い忘れがなくなったり、冷蔵庫にあるものですぐに料理できるレシピがスマホ画面に表示されたりと利便性が高まるといったことは誰もが想像する。しかし、それだけの利便性のために、「IoT機能付き冷蔵庫」が売れるかといえば、そうではないと思う。もし従来品よりも価格が高くなっていたりすれば、なおのこと売れないだろう。

IoT機能付き冷蔵庫を「従来品の延長線上にある高付加価値品」としてだけ売り出しても、そこにビジネスチャンスがあるとは考えにくいということか。

 その通り。モノがインターネットにつながるようになるという機能的な側面ばかりではなく、それによって起こりうる変化を想像できなければ、IoTの真の姿は見えてこない。