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 海外のEC(電子商取引)サイトを通じて日本の商品を売りさばく「越境EC」の関連ビジネスが加熱している。日本製商品は品質の高さから訪日した中国人観光客を中心に人気を集め、“爆買い”と呼ぶ社会現象も起こる。帰国した外国人によって日本製商品の評判は各地で口コミで伝わりつつあり、日本製商品を売り込むチャンスが拡大。越境ECは、この商機を逃さずネットを通じていち早く商品を現地消費者へ届けようとするアイデアだ。

 中でも参入企業が急増しているのが中国向けだ。ソフト開発のキングソフト社長は昨秋、自前の越境ECサイトを開設し、瞬く間に月商1億円規模を達成。化粧品情報サイトのアイスタイルも今春、日本製の化粧品を現地女性の力を借りてお勧めするサービスを現地で始める。国内消費が伸び悩むなか、手軽な海外展開を後方支援してくれる越境ECを頼る日本企業はますます急増しそうだ。

日用品や食品の段ボールが連なるインアゴーラの倉庫
日用品や食品の段ボールが連なるインアゴーラの倉庫
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あたかも日本のECサイトに出品するごとく

 東京・平和島。大手物流会社の倉庫をのぞくと、一角に日用品や食品が山積みされていた。ここは、中国向け越境ECサイト「WONDERFULL Platform」の国内倉庫だ。歯磨き粉に化粧水、美容液、洗剤、お菓子、健康食品――。いずれも日本人にとってなじみ深いブランドの商品ばかりである。

 運営するのはInagora(インアゴーラ)。中国のIT大手キングソフト社長の翁 永飆氏が、香港に2014年に設立したEC企業だ。同年に日本法人も設立している。

日本人になじみのブランドが並ぶ
日本人になじみのブランドが並ぶ
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 同社が手がける越境ECは、日本の商品を中国のECサイトに出品し、中国消費者向けに販売するものだ。「国内のECサイトへ出品したり発送したりするのと全く同じ要領で、中国のECサイトに展開できる」(翁社長)手軽さが特徴だ。