PR

 ばね最大手のニッパツが、海外駐在員の間接業務改革を進めている。経費精算業務のクラウドサービスと申請業務支援のアウトソーシングを併用。ビザの発給や健康診断の手配、申請内容の確認など、駐在員と本社の間接部門双方の「ルーチンワーク」を効率化する。既に間接部門スタッフの作業工数を半減することに成功した。手つかずだった海外駐在員の間接業務を見直し、グローバルでの働き方改革の土台を作る。

 「毎日のルーチンワークが減って、本当に楽になったと肌で感じている。浮いた時間を従業員のサポートなど建設的な仕事に充てられるようになった」。

 こう語るのはニッパツ企画管理本部人事部の小田切優太氏だ。小田切氏は海外駐在員向けの人事業務や給与計算などの業務を担当している。

ニッパツ企画管理本部人事部の小田切優太氏
ニッパツ企画管理本部人事部の小田切優太氏
[画像のクリックで拡大表示]

 同社はこれら海外勤務者向けの間接業務を、クラウドサービスとBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスを併用して効率化する取り組みを進めている。導入したのは人材大手パソナが開発・提供する海外勤務者管理システム「AGAVE(アガベ)」。BPOもパソナに委託した。

 2016年8月に利用を開始。現在は同時進行している申請業務の進捗管理など、利用する機能を拡充する検討を進めている。

 対象の業務は、駐在員の経費精算や届け出といった申請業務、就労ビザや赴任する際の語学研修、健康診断などの手配業務だ。このうち申請業務については、AGAVEを使ってネット経由で実施可能にした。

 具体的には、駐在員はWebブラウザー上で交通費や出張旅費、子供の教育費補助などを申請。上長の承認といったワークフローも、オンラインで処理する。給与や送金の明細書もWebブラウザー上で確認できる。

 手配業務についてはBPOサービスを使い、パソナグループの従業員が代行した結果を小田切氏らニッパツの人事部門が確認する。駐在員がAGAVEで実施した申請業務の内容についてもパソナグループのBPOメンバーがチェックし、社内規定に照らして間違いがないか確認してからワークフローを回す。給与の計算もBPOを使ってパソナグループに委託している。

 従来は申請も手配も、小田切氏らニッパツの人事担当者が、手作業を主体に処理していた。例えば申請書を電子メールで受け取り、内容を人事担当者が一つひとつチェックして、問題があれば申請書をメールで送り返して書き直してもらっていた。ビザなどの手配についても、赴任地ごとに異なる手続きを人事担当者が調べていた。