PR

 富士通は、企業向け業務システムの受託開発に向けたアジャイル開発手法の標準モデル「アジャイル開発実践標準」を策定した()。2015年4月から社内向けに公開する。アジャイル開発を望む顧客企業が増加していることに対応。ウォーターフォール型開発に慣れた社内技術者に、アジャイル開発の実践的知識を身につけさせる考えだ。

図●アジャイル開発実践標準の全体構成
図●アジャイル開発実践標準の全体構成
[画像のクリックで拡大表示]

 この標準モデルは、初めてアジャイル開発に取り組む技術者を対象にしたもの。プロジェクトの準備フェーズと開発フェーズで必要な作業を記述する。標準の使用に当たっては、「知識の習得だけではアジャイル開発は身につかない」(同社 SI技術本部 システム技術統括部 アジャイル実践センターの和田憲明氏)との考えから、スクラム開発を一通り体験できる実践研修などの受講を求める。

 標準モデルの策定と合わせ、2015年4月から社内のプロジェクトマネージャーや契約担当者を対象に、新たにアジャイル開発におけるプロジェクト管理の研修を始める。年間200人の受講を目標とする。以前から実施しているスクラム開発の実践研修に加え、アジャイル型の受託開発に求められるプロジェクト管理手法を学ぶコースを設ける。

 同社は、東京海上日動あんしん生命保険が2013年10月に稼働させた契約支援システムの開発にアジャイル開発を適用しており、この事例を基にプロジェクト管理の標準や研修プログラムを策定した。企業システムを対象にしたアジャイル開発「エンタープライズアジャイル」では、技術者の割り当て、ユーザー企業の担当者との交渉、開発スコープの変化への柔軟な対応、準委任ないし1カ月半単位の請負による受託契約など、独特のノウハウが求められるという。

 富士通はこれまで、社内技術者や顧客企業のIT担当者向けに、アジャイル開発の実践研修を定期的に開いてきた。2014年度の受講者数は基礎編が500人ほど、実践編が100人ほどだった。顧客企業の研修参加を認めているのは、「エンタープライズアジャイルでは、アジャイル開発の方法論を顧客企業にも理解してもらった方が良い」(和田氏)との考えからだ。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

日経クロステック登録会員になると…

新着が分かるメールマガジンが届く
キーワード登録、連載フォローが便利

さらに、有料会員に申し込むとすべての記事が読み放題に!
日経電子版セット今なら2カ月無料