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企業は対応を進められる

 マイナンバー制度に詳しい梅屋真一郎・野村総合研究所制度戦略研究室長は、「制度の詳細レベルでは未確定の点も残っている」と指摘する。例えば、毎年6月に自治体が個人に配る「住民税課税決定通知書」などの戻り帳票と呼ばれる地方税の帳票にマイナンバーが記載されるかどうかが、まだ分からないという。企業は自治体から従業員に通知書を受け渡すので、マイナンバーが記載されると、安全管理措置が必要となる可能性もある。

 マイナンバー制度で規定されている本人確認の手続きも、詳細が未確定の点がある。国税の分野では、所管の税務署などが認めれば可能となる手続きを定めている。しかし地方税では、番号利用事務実施者となる総務省や自治体に認められる手続きが公表されていない。社会保障分野も「手続きの種類が多いため個別事情を勘案しながら検討しなければならず、決まる見通しが立っていない」(厚労省)という。

 それでも梅屋室長は「決まっていない部分がかなり減ってきた。企業は対応を進められる状況にある」と話す。企業はマイナンバー制度の詳細が確定してから対応を始めるのではなく、先回りして準備を急ぐ必要がある。