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「全体が使えない状況について責任を問う」

 「セゾン情報担当部分の開発遅延のため全体が使えない状況について責任を問うために損害賠償を求めた」(クレディセゾン広報室)。この部分の完成を待って、2016年度(2017年3月期)後半以降に共同基幹システムを稼働させる予定だ。

 遅延の原因について、セゾン情報は発表文書で「品質改善及び機能向上への取り組みなどの必要から開発遅延が生じた」と説明した。セゾン情報、クレディセゾン共に「これ以上の詳細は明らかにできない」とするものの、複数のブランドが絡む開発は難易度が高 く、品質問題が生じやすかったことがうかがえる。

新たな支払いは78億円

 セゾン情報は交渉の過程で既に和解金の一部を支払っている。今後新たに支払う金額は78億300万円である。これはセゾン情報の財務を悪化させる。2015年3月期に44.0%だった自己資本比率は、翌2016年3月期に20%程度まで低下する見込みである。

 財務基盤立て直しのため、リストラに踏み込む。全従業員716人のうち50人の希望退職を募集。さらに、和解金支払いに備えて、70億円の融資枠を確保した。

 セゾン情報の稼ぎ頭であるファイル転送ミドルウエア「HULFT(ハルフト)」は約8200社(2015年9月時点)の導入実績がある(関連記事:セゾン情報、ファイル転送ソフト新版「HULFT8」を12月販売)。セゾン情報は「HULFTは黒字事業。中期経営計画でも『HULFT事業の成長加速』を打ち出している」(経営企画室)と説明。計画通りにHULFT事業を成長させられるかどうかが、今後の試金石の一つになりそうだ。