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 銀行システムを広く開放させる代わりに、APIに接続する事業者は「電子決済等代行業者」として登録制にする。これが二つめの柱だ。対象になる典型例は、銀行口座の残高や明細情報を収集するPFM(個人資産管理)サービスやクラウド会計だ。

 これらの事業者の多くはユーザーからID/パスワードを預かり、銀行のインターネットバンキングに代理ログインすることで、情報を収集していた。法施行から6カ月の猶予はあるものの、今後は登録を受けなければならない。

腰の重い地方銀行を動かせるか

 法改正に先行する形で、金融業界では既に銀行APIの公開が進んでいる。2016年3月、住信SBIネット銀行が残高照会などのAPI提供を始めたのを皮切りに、昨今はメガバンクも相次いで公開に踏み切った。APIの種類も拡充されつつある。当初は口座情報の照会に限られていたが、振替や振込に関する銀行APIも登場している。

 ただし、メガバンクやネット銀行が積極的な姿勢を見せる一方で地方銀行の腰は重い。静岡銀行や群馬銀行など一部の地銀で例はあるものの、現時点でAPI公開が続々と進んでいるとは言い難い。

 今回の銀行法改正が、どこまで地銀に対する強制力を発揮できるかは不透明だ。仮に地銀が動いたとしても、各行の判断で部分的な公開にとどまれば、FinTechスタートアップ企業などにとって価値は低い。