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 今年のShowNetにおける最大の特徴は、バックボーンネットワークに「サービスチェイン」という仕組みを全面的に導入したことだ。セキュリティや通信の最適化といったネットワーク機能の中から、それぞれの出展者が好きなものを組み合わせて使えるようにする。

 似たような仕組みとしては「Service Function Chaining」(SFC)がある。SFCでは様々なネットワーク機能を仮想化し、特殊なヘッダーを使ってそれらの機能を使うかどうかを決める。

 これに対し、ShowNetのサービスチェインでは、ネットワーク機能を仮想化ではなく物理的なアプライアンスとして用意した。またサービスのチェインは、特殊なヘッダーではなく、ルーティングプロトコルであるBGPが備える「Flowspec」という仕組みを使って実現している。

 BGP Flowspecでは、ネットワークの条件(送信元IPアドレスやポート番号など)とその条件に合った場合の動作(帯域制限、リダイレクトなど)を示すルールを決めておき、BGPを使ってそのルールをネットワーク内に行き渡らせる。これにより、ネットワークが特定の条件に合致した場合に特定の動作を実現できる。

 BGP Flowspecは2年前のShowNetから導入したという。2015年にはまず相互接続検証を実施。2016年には、バックボーンネットワークの一部で実際にトラフィックを制御する取り組みを行った。そして、今年のShowNetで全面的に採用して本格運用した。

出展者が好きな機能を組み合わせて利用

 サービスチェインで使う様々なネットワーク機能は「ファンクションプール」として集約している。冗長化のため、ファンクションプールは「ブルー」と「グリーン」の2系統を用意した。トポロジー図でコアルーター群の左側に位置するのが「ブルー」、右側に位置するのが「グリーン」である。どちらもアクティブで利用している。バックアップの待機系を用意するのではなく、アクティブ系からアクティブ系に切り替える「ブルーグリーンデプロイメント」になぞらえてこのような名称にしたという。

トポロジー図におけるファンクションプールの位置
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トポロジー図におけるファンクションプールの位置
ファンクションプールブルーを構成する2本のラックのうちの1本
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ファンクションプールブルーを構成する2本のラックのうちの1本

 サービスチェインでは大きく四つのサービスを提供した。

  • キャリアグレードNAT(CGN)
  • セキュリティ
  • TCP最適化
  • 無線LANサービスのキャプティブポータル