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 サイバーエージェントがスマートフォン向け広告の「脱バナー化」を進めている。1年前は9割を占めたバナー広告の売上高を2割まで削減。代わって配信しているのが、コンテンツと同様な形式で表示する「インフィード広告」だ。2015年9月に、表示形式や配信設定を柔軟に変更できる広告配信システムを独自開発。効果の不確かなバナー広告に替えて、本当に閲覧された割合を測定可能にした。同社のブログやネットテレビサービス「AbemaTV」など、配信対象メディアを順次増やす考えだ。

アドテク開発を率いる小越氏
アドテク開発を率いる小越氏
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 「利用者に見られない広告は意味がない。この問題意識が出発点だった」。サイバーエージェントでネット広告技術(アドテク)分野を統括する小越崇広メディアディベロップメント事業本部アドテクノロジー局長はそう話す。アドテク業界では、ネット利用者はバナー広告がある領域を無意識に見ないようにする「バナーブラインドネス」という現象が問題になるなど、バナー広告に対する懸念が広がっているという。

広告配信システムを独自開発

 サイバーエージェントが下した決断が、「バナー広告の販売を原則としてやめる」(小越氏)ことだった。同社が運営するブログサイト「Ameba」を中心に、バナー広告を販売しない方針を決めた。その代替として販売を増やしたのが「インフィード広告」だ。

インフィード広告の例(緑の枠内)
インフィード広告の例(緑の枠内)
(出所:サイバーエージェント)
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 インフィード広告は、メディアサイトのコンテンツと体裁の似た「ネイティブ広告」の一つ。バナー広告は正方形など形状が決まっており、画面の最上部や右側などにコンテンツ本体とは分けて表示する。これに対してインフィード広告はブログ記事やソーシャルメディアの投稿と形状や配置がほぼ同じ。配置場所も、記事の表示領域(フィード)の、記事と記事の間に挟まって表示される。

 同社はインフィード広告を主体とするのと併せて、ネット広告の配信や運用の体制を刷新した。最大のポイントは、ネット広告の配信管理を担う基幹システムである「アドサーバー」を、自前で新規開発したことだ。従来は他社が提供するシステムを利用していた。