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 長野県は、山岳遭難対策に近距離位置検知技術のBLE(Bluetooth Low Energy)ビーコン(写真1)を活用するモデル事業を推進している。

写真1●長野県が山岳遭難対策の実証実験で使うBLEビーコン発信機「お守りビーコン」
写真1●長野県が山岳遭難対策の実証実験で使うBLEビーコン発信機「お守りビーコン」
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 既に2014年夏~2015年冬シーズンにかけて、北アルプスの山域で実証実験を実施。この結果を基に、2015年6月に「山岳遭難対策モデル事業化プロジェクト推進協議会」を立ち上げた。2016年夏シーズンからの事業化を目指し、細部を詰めている。

写真2●長野県の坂口秀嗣企画振興部情報政策課長
写真2●長野県の坂口秀嗣企画振興部情報政策課長
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 長野県の坂口秀嗣企画振興部情報政策課長(写真2)は、「団塊の世代を中心とした登山ブームが続き、県内の北アルプス山域での遭難者は突出して多い。遭難の防止や緊急時の救助支援について対策を講じる必要がある」と説明する。

 長野県警の調べによれば、県内における2014年の山岳遭難者数は301人で、51人の死者・行方不明者が出た。うち、松本市や白馬村などにまたがる北アルプス山域の遭難者数は184人、死者・行方不明者は30人を占めた。

 山岳地帯では、一般的に通信事情は良くない。もちろん、富士山のようにほぼ全域で携帯電話が通じる場合もある。だが、長野県の北アルプスでは稜線や山小屋周辺などごく一部のエリアを除いて、携帯電話は圏外になる。登山者がトラブルに巻き込まれた場合に緊急連絡をしたり、救助隊が登山者の位置を特定したりするのが困難だ。