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非接触決済端末のリプレースが普及のカギ

 一方で、日本の既設の非接触決済端末は、ソニーの「FeliCa(フェリカ)」方式にしか対応していないものが多い。Suicaなどの交通系ICカードや、楽天Edy、WAON、nanacoなどの電子マネーがFeliCa方式を採用しているからだ。

 FeliCaと「Apple Pay用のNFC」は無線通信の仕様こそ共通だが、決済を実現するソフトウエアやセキュリティ方式が異なるため、ほぼ別物と考えたほうが分かりやすい。

 マスターカードは日本でもNFC方式のPayPassを展開しているが、Suicaや楽天EdyなどFeliCa勢の厚い壁に阻まれているのが実情だ。カードの発行が進まず、加盟店もあまり増えていない。このままでは、Apple Payも苦戦を免れないだろう。

写真2●パナソニック システムネットワークスのNFCに対応した非接触決済端末
写真2●パナソニック システムネットワークスのNFCに対応した非接触決済端末
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 だが、状況が変わる可能性はある。NFCとFeliCaの両方に対応した非接触決済端末が増えているのだ。例えば、非接触決済端末で国内最大手のパナソニック システムネットワークスは、2013年秋ごろから、両方に対応した非接触IC端末「JT-R550CR」を出荷している。タッチ部には、NFCとFeliCaのロゴが表示されている(写真2)。同社によれば、日本で新規に導入されるのはほぼこのタイプだという。

 非接触決済端末がNFCに対応したからといって、Apple Payを使う人が増えるとは限らない。「FeliCaで十分」となる可能性も高い。だが、新しい非接触決済端末への置き換えが進むかどうかが、Apple Pay普及のカギを握ることは間違いないだろう。