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世界一集中できる環境とは、どんな場所か

 Think Labのプロジェクトを任されたジンズの井上一鷹JINS MEMEグループマネジャーはこの2年間、JINS MEMEでの集中の測定だけでなく、大学の研究者や医師、禅僧、建築家、弁護士、オフィス家具メーカー、食品メーカー、そして各企業で働き方改革を推進しているキーパーソンなど、異なる立場にある様々な人たちと交流を重ね、「集中」をテーマに意見交換しながら知見を集積し、Think Labを設計した。

Think Labのプロジェクトを任された、ジンズの井上一鷹JINS MEMEグループマネジャー
Think Labのプロジェクトを任された、ジンズの井上一鷹JINS MEMEグループマネジャー
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 Think Labに足を踏み入れると、まず緑(植物)の多さに驚かされる。まるで森の中にオフィスが隠れている感じだ。(本物の)植物の緑はストレスを下げる効果があるという。人が集中しているときは「リラックスを伴う」という説があり、植物は心の落ち着きに貢献してくれている。

 人は没頭状態にあると、まばたきの回数が減るとされている。さらにリラックス状態にあると、まばたきの回数が安定する。これもJINS MEMEの測定から明らかだ。そこで井上マネジャーは「没頭とリラックスの共存状態」を「超集中状態」と呼ぶ。これが最終的な集中状態のゴールといえる。

 Think Labのレイアウトで特徴的なのは、机が全て大きな窓側を向いて横一列に並べられていることだ。意外に思えるかもしれないが、机と机の間に仕切りはなく、個室になっているわけではない。それよりも、全員の視線を皇居の緑を見渡せる広々とした窓側に向けさせることで、目線を前に向けてもらう。こうすれば、隣りの席の人の横目が気になることなく、また植物がちょうどいい間仕切り代わりになってくれる。

 机といすは「どんな仕事に集中したいか」という目的に合わせて、複数種類を用意した。最も窓に近い最前列の机といすは、もたれかかって座る後傾姿勢に適した構造になっている。これは「視線の角度」が集中に影響することを考慮したうえで導入したもの。目線を高く、上向きにする工夫だ。頭の中であれこれ思いを巡らせたり、独りでブレーンストーミング(思考の発散)をするには「上向きの視線で遠くを見るのが効果的だ」(井上マネジャー)。人は上向きの視線にしたほうがポジティブにもなれるという。

上向きの視線の姿勢が取れる窓際の机といす。眼下には皇居の緑が広がる
上向きの視線の姿勢が取れる窓際の机といす。眼下には皇居の緑が広がる
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 逆に書類を片付けるといった仕事は、自然に下向きの前傾姿勢になる。2列目以降の机といすは通常の平机だ。視線を下にすると、ロジカル(思考の収束)に考えられるという。こちらは、ひょうたんのような形をした背もたれのいすを採用。姿勢を保ちつつ、座ったまま上半身を動かしやすくし、体への負担を減らしている。 いずれの机やいすも市販のもので、特注というわけではない。

 ちなみに、ジンズの社員が本社オフィスと、完成したばかりのThink Labで早速、集中度合いを測定してみたところ、いきなりThink Labのほうが1時間当たりで約2倍、深く集中できた時間が長くなる結果が出たという。