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 日本のクラウドサービス市場で、グーグルと日本IBMがエンタープライズの需要獲得に乗り出した。この分野では「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」が先頭を走り、日本マイクロソフトの「Microsoft Azure」がこれに続く。グーグルや日本IBMは人工知能(AI)や機械学習を武器に追い上げたい考え。日本のクラウド市場はさらなる激戦区になる。

 グーグルは2016年11月8日、企業向けクラウドサービス「Google Cloud Platform(GCP)」を日本国内のデータセンターから提供する「東京GCPリージョン」の正式運用を始めたと発表した(図1、関連記事:Google Cloud東京データセンターが始動、機械学習で差異化)。

図1●グーグルがアピールする「Google Cloud Platform(GCP)」の優位性
図1●グーグルがアピールする「Google Cloud Platform(GCP)」の優位性
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 台湾に続き、アジアで2番目の拠点である。日本企業は台湾リージョンを使う場合に比べてレイテンシー(通信遅延)が50~85%程度改善した状態で利用できるという。日本国内という安心感を武器に、データ保管の要件が厳しい金融機関などに訴求する。

 AWSやAzureは既に2年以上前から日本データセンターを稼働させている。東京リージョンそのものは差異化要因にならないため、グーグルは発表イベントの場でGCPの特徴の説明に多くの時間を割いた。

機械学習に強いGCP

 まず、エンタープライズ用途で実績があることをアピール。GCPはゲーム・IT企業で先行して導入が進んだ経緯があるが、「IT企業以外でも利用実績は多い」(Google Cloud Platform日本事業統括の塩入賢治氏)と強調。三井住友銀行や全日空などの名を挙げた。

 AI・機械学習など、今後は企業利用も見込まれる新分野での強みもアピールした。「グーグルは翻訳や写真分類などの外部向けサービスで機械学習を活用しており、他社よりもノウハウが豊富だ」(Google Cloudプレジデントのタリック・シャウカット氏)。