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 個人が有料で空き部屋を旅行者に貸し出す「民泊」について、政府はルール作りの議論を始めた。現状では旅館業法の営業許可がない民泊の多くは違法で、インターネットで貸し手と借り手を結ぶ仲介サービスは旅館業法の規制対象ではない。規制改革会議が規制緩和の項目として打ち出したことが発端だが、既存ルールの規制強化も焦点になりそうだ。

 政府が民泊のルール作りに乗り出した背景は二つある。一つは、政府の規制改革会議が2015年6月に規制緩和の項目として、2015年にルールの検討を始め、2016年に結論を出す、としたことだ。

 現状では、自宅や別荘などを有償で貸し出すには旅館業法の許可や自治体の条例が定める設備が必要だ。ところが、既に日本では米エアビーアンドビーが空き部屋の個人間の貸し借りを仲介する事業を展開している。規制改革会議は、こうした実態を踏まえて、滞在客の消費による経済効果が期待できるとして規制緩和を求めた。

 もう一つは、訪日外国人の急増による都市部の宿泊施設の不足だ。観光庁によると、2015年の訪日外国人数は10月までの暫定・推計値で2014年に比べて48.2%増の1631万人に急増。2015年1月から8月までの東京や大阪のシティホテル客室稼働率は8割を超え、ほぼ満室の状態という。

 しかし、マンションに無許可で外国人を宿泊させていたとして警察が旅行会社などを家宅捜索したり、周辺住民から苦情が出たりした地域もある。

二つの有識者会議が議論

 2015年11月にIT総合戦略本部の有識者会議である「IT利活用に関する制度整備検討会」で、新経済連盟の関聡司・事務局長は、民泊を提供するホストが旅館業法の適用を受けないようにすることを提案した。

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