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 電通が2014年の広告業界の市場規模を推定した「日本の広告費」を2月24日に発表した。これによると、日本の広告市場規模は6兆1522億円。これは前年比2.9%増となり、6年ぶりに6兆円を超えたとされている。また、インターネット広告費が前年比12.1%増で1兆519億円と、初めて1兆円を超えたことが話題となった。

 「日本の広告費」の発表と、ほぼ時を同じくして、米広告会社インターパブリック・グループ傘下のマグナグローバルが、2014年の米国の広告収入をまとめたデータを発表している。これによると、昨年の米国の広告収入は全体で1640億ドル(約19兆6190億円)、前年比約3%増となっている。ただし、これはソチ・オリンピックと中間選挙という2つの "特需" が織り込まれたものだ。こうした要素を除くと、前年比約1.6%の増加にとどまっている。これはリーマン・ショック後の6年間で、もっとも低い伸び率となる。

 この背景には、米国における "Traditional Media" 、つまりテレビ、ラジオ、新聞、雑誌の広告ビジネスの縮小がある。これらのメディアにおける広告ビジネスが昨年伸び悩んでいることが、広告収入全体の伸び悩みに直結した形となっている。特にテレビ広告の伸び悩みが市場全体の足を引っ張っていることが顕著に見て取れる。数字上、昨年のテレビ広告収入は、前年比3%増となっているが、これも前述の "特需" が大きく盛り込まれたものであり、この "特需" を計算に入れない場合、0.4%減と、マイナス成長になるとも言われている。

 また今年は、こういった "特需" が発生する要素が少ないことから、テレビ広告収入の減少は、さらに続くと見られており、2.9%減と予測されている。

 全体としては低成長だった米国広告市場の中で、大きな伸びを見せていたのがインターネット広告だ。特にソーシャルメディア広告が前年比57%増、動画広告が前年比39%増と急激に伸びており、全体の市場規模は前年比15%増で490億ドル(約5兆8600億円)となっている。これは広告市場全体の約30%を占める結果となっており、総広告費の17%(しかも、この数字は媒体費だけではなく広告制作費も含んでいる)にとどまっている日本とは、市場規模と、その影響力に大きな差が見られる。