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 米国では、「マーケティング2020」という、次世代のマーケティングのあるべき姿を提唱・推進する動きを、ブランド調査・コンサルティング企業、米ミルワード・ブラウン社と、全米広告主協会らが中心となって展開している。

 この「マーケティング2020」では、毎月のように様々な調査を実施し、その結果をもとに様々な提言や議論を進めている。2014年7月に発表した「The New Role of Marketing(マーケティングの新しい役割)」呼ぶレポートの中に、非常に興味深い内容が記されていた。

 この調査は、全米約1050人のマーケターに投げかけた質問に対する結果、および125人のCMO(最高マーケティング責任者)に対するインタビューから導き出したコメントによって構成している。ここでは業績を伸ばしている企業と、そうではない企業との間で、マーケティングに対する考え方とアプローチが異なることが浮き彫りになっている。

 例えば、業績を伸ばしている企業ほど、マーケティングや情報システム、財務、人事部門との連携が緊密に取れている。これはマーケティング部門が、自分たちの活動におけるROI(投資利益率)をきちんと把握し管理するために、財務部門との緊密な連携が必要であるという理由からだろう。

 続いて、そのROIを向上させるためにデータの積極的な活用が求められるが、そのためのシステム構築やツール導入の際に、情報システム部門との連携が必須となる。さらに、データを積極的に活用すうるえでふさわしいスキルを持った人材を確保するために、人事部門と協力した採用活動を進める必要が出てくる。

 以前「マーケティング部門と情報システム部門が一つに統合される」可能性がゼロではないという記事(関連記事:「マーケティングのデジタル化」がもたらす大変革)を掲載した。実際には一つの組織に統合されなくても、両者の連携は今まで以上に緊密であることが求められてくるのは、今後避けられないだろう。さらに財務や人事部門との連携とった組織横断的なアプローチまで含めて考えなくてはならない。

 現状、日本国内の企業でBI(Business Intelligence)やDWH(Data WareHouse)をはじめとするマーケティング関連ツールの導入を主導するのは、主に情報システム部門とされてきた。「マーケティングツールに限らず、システム導入に関しては情報システム部門に任せるべきである」という意見が主流だったのだ。その一方で、それでは日々刻々と変化するデジタルマーケティングの新しいアプローチへの対応は難しいとも指摘されている。