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ユーザー企業だけでなくSIerもワガママ

 「外資系ベンダーにとって日本市場は、実は中国市場並みか、それ以上にハイリスク。客がとにかくワガママで、ちょっとしたトラブルでも詳細な障害報告を求められたりするから、とてもじゃないが最新技術は日本市場に投入できない。実際、外資系ベンダーが日本で売らないもの多数。日本はプチIT鎖国」。実はこれ、さっきの外資系ITベンダーの経営幹部の話を聞いた後、私がTwitterでつぶやいたものだ。

 そうしたら予想外の大反響で、ものすごい勢いで拡散し、多くの人たちがこのツイートに対してリツイートの形で様々なコメントを付けていた。読んでみると、おそらく外資系ITベンダーの日本法人の人、あるいは働いたことがある人によるものだと思うが、「些細な事で詳細な報告書を要求」「契約書に無いサービスを要求」などと日本の化け物客(モンスターカスタマー)たちの実態が語られていた。

 ただ、そうしたつぶやきの内容は、それまでに聞いた外資系ITベンダーの経営幹部たちの嘆きと寸分違わない。つまり、日本のユーザー企業は今も昔も、同じ日本人でさえクレージーだと思う無茶苦茶な要求をしているわけだ。こんな状態では、外資系ITベンダーの本社が日本市場の将来性に対して氷のように冷やかになり、「日本企業には定番商品以外のソフトウエアは売らない」と意思決定するのは当たり前である。

 ちなみに、外資系ITベンダーがパートナーと位置付けるSIerも、日本企業である以上、ユーザー企業と同類である。御用聞き商売であるゆえに、モンスターな要求を突きつけるユーザー企業に対して、外資系ITベンダーに代わって過剰なサービスを提供し、ユーザー企業を甘やかしたりもする。しかも、SIer自らも外資系ITベンダーに対してワガママを言ったり、過剰なパートナープログラムを要求したりするのだ。

 SIerが外資系ITベンダーに求めるのは“フル日本仕様”のパートナープログラムだ。例えば日本人の専任担当者が全て日本語で、子供に教えるように教育してくれないと、まともには売らない。日本語化された限定的な情報だけでなく、英語の世界で多くの情報を得たほうが深い知見を得られると思うのだが、とにかく手取り足取り教えてくれないとSIerは売る気にならないらしい。外資系ITベンダーからすると、ここでもコストや手間がかかるため、ますます日本で売る気は失せてしまうわけだ。