今回の話題は、米国の大学からの技術移転の転機についてです。その趣旨は「当たる技術を大学が選ぶ」という発想から、「市場が選ぶ」という発想に切り替えることでした。(ITpro)
米国の大学の研究所で教授や大学院生が達成した研究成果は、議会が制定した法令のおかげで、商用品や命を救う医薬品や医療機器へと転用できるようになりました。加えて、スタンフォード大学やコロンビア大学の技術移転部門も貢献しています。
研究が大学の外部にどのように移転され、このプロセスがなぜ大切なのか。これが、 今回の2人のゲストとのインタビューの焦点です。今回、ニューヨークのシリウスXMラジオ番組に出演いただいたゲストは、以下の2人です。
・キャシー・クー:スタンフォード大学の技術ライセンス・オフィスの室長
・オーリン・ハースコウィッツ:コロンビア大学テクノロジー・ベンチャーの室長
キャシー・クーは、スタンフォード大学の技術ライセンス・オフィスの室長として、スタンフォード大が開発した技術のライセンス活動を統括しています。
キャシーは1994年から1998年まで、スタンフォード大学の協賛プロジェクト室の責任者でした。1990年から1991年までスタンフォード大学を休職して、プロティン・デザイン・ラボの事業開発担当副社長を務めました。それ以前は12年間スタンフォード大学に在籍し、モンサント・ケミカルとシグマ・ケミカルで研究科学者として働き、カルフォルニア大学での臨床透析の実験を管理し、化学と基礎工学のコースを教えました。
キャシーは「ライセンス・エクゼクティブ協会」の副会長兼委員で、1988年から1990年まで、米国大学テクノロジー・マネジャー協会の会長でした。彼女の大学のライセンスに関する尽力に対して、2001 Bayh-Dole賞が授与されました。現在は、全米衛生研究所(NIH)の内部研究所の副所長への諮問委員会の一員です。
オーリン・ハースコウィッツは、2006年以降、コロンビア・テクノロジー・ベンチャーの室長で、コロンビア大学知的財産と技術移転の統括責任者です。
加えて、NYC Media、LabPowerBridgeNY、Columbia Coulter Translational Partnershipの取締役あるいは主任研究員でした。コロンビア大学に参加するまでは、ボストン・コンサルティング・グループのニューヨーク事務所に、7年間勤めていました。