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ブランク氏は、一定規模まで背視聴した企業は「組織の負債」に直面すると言っています。それは、成長の過程における組織のひずみとも言えるもので、放っておくと組織が滅亡してしまうほど深刻な問題です。(ITpro)

 スタートアップ企業は、製品と市場の適合性を探している時期に毎日現金を費やしているので、スピードが焦点です。しかし、時間が経つに連れ、仮説を検証するためにコード/ハードウエアを開発/作成し、初期の顧客を見つけることが重荷になり、顧客を維持するのが困難になり、拡張が不可能になります。拡張を優先した、「手っ取り早い方法」が積み重なると、「技術の負債」になります。そして企業の成功と共に、問題の規模も大きくなります。

 技術の負債は、「リファクタリング」、すなわち現存のソースコードを再構築してクリーンナップすることで修正できます。この作業では、ユーザーが認識できる機能を追加することはありませんが、ソフトウエアを安定させ分かりやすくします。

 技術の負債は既知の問題ですが、スタートアップ企業では、別の種類の負債が生じます。それは、さらに速く企業を滅亡させる「組織の負債」です。組織の負債は、スタートアップ企業の初期に「何でも良いから、完成させる」ために実行した、全ての人やカルチャーの妥協の産物です。

 事業活動がうまく行くべきときに、組織の負債は、発展している企業を混沌とした悪夢につき落とすことができるのです。

 成長企業は、組織の負債をどのように認識しリファクターするか、理解する必要があります。

 先週、昨年(2014年)の売り上げが4000万ドル(約48億円)で、今年はおそらく8000万ドル(約96億円)、もしかすると1億ドル(約120億円)の売り上げになる、スタートアップ企業のCEO(最高経営責任者)のトムと昼食をしました。彼の会社は、雑誌を購読せずオンラインで読む新世代ユーザー向けに、伝統的な印刷メディアを、Webと携帯機器向けに作り変えたのです。コンテンツは話題性に富み、ターゲットを明確にして毎日更新されました。同時に、マーケティング担当副社長はソーシャルメディア・キャンペーン(Facebookやパートナーシップ、電子メール・キャンペーンなど)で彼らのサイトにユーザーを動員し、それを広告収入に結びつけました。

 トムは、株式総評価額が5億ドル(約600億円)にもなる、次回の大幅な増資に興奮していました。彼は、彼らの急成長をどうやって維持しようと試みているのか、何人追加採用するのか、そして急激に拡張する際の問題点を説明しました(彼らは、昨年従業員数を100人から200人に倍増し、今年も倍増する計画でした)。彼は、高額の株式総評価額に話題を持っていこうとしましたが、私は、彼が対処することになる以下のような問題に話題を戻そうとしました。

・企業文化と職務内容の双方を、殺到する新規採用者にどのようにして教育するか
・インターンのような給料で、株式取得権も少ない既存の従業員をどのように確保するか

 彼の答えは、新しい建物が素晴らしい場所にあること、素晴らしい家具が手配されていること、経営幹部の主要メンバーへの報酬プランということに、集約されていました。

 これには、良い印象を持てませんでした。