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 米オラクルが、出遅れているクラウドの市場で攻勢をかけました。ラリー・エリソン会長兼CTO(最高技術責任者)による記者会見の詳しい内容は、「『第一の競合はAmazon』、米Oracleが24種類のクラウド新サービスを発表」にありますが、24種類という新サービスの数だけでも、同社の力の入れようが伝わってきます。

 記事で印象的だった部分を引用します。

 「アーカイブストレージでは、IaaS市場のリーダーであるAWSに価格競争を仕掛けた。AWSのアーカイブストレージである『Amazon Glacier』の料金が1Gバイト当たり月額0.01~0.013ドル(リージョンによって異なる)であるのに対して、Oracleの『Oracle Archive Storage Cloud』の料金を1Gバイト当たり月額0.001ドルに設定した(写真2)。Ellison会長は『ストレージはコモディティー(日用品)なので、他社と性能で差を付けるのは難しい。価格が支配的な要素であり、AWSの価格に対抗する』と述べた」

 ストレージをコモディティーと言い切り、市場の圧倒的リーダーである米Amazon Web Services(AWS)に対して、10分の1以下という価格差で勝負を仕掛けたわけですが、市場はどう反応していくでしょうか。ともあれ、CEO(最高経営責任者)を退き、会長兼CTOとなった今も、エリソン氏の千両役者ぶりは健在だということだけは間違いないようです。